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DAVE CLARK FIVE USオリジナルアルバム解説 1966 [DC5 US盤]

今回はDC5が1966年にリリースしたアルバムです。
この中にはベスト盤が2枚含まれています。

THE DAVE CLARK FIVE'S GREATEST HITS (全米9位) ★
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DC5初のベスト・アルバムです。
最新のヒット曲「OVER AND OVER」(全米1位)など、全10曲を収録しています。

このベスト盤、『GLAD ALL OVER AGAIN』や『THE HITS』のCDをお持ちの方には不要だと思います。
ここに収録されている曲はそれらで全て聴くことが出来ます。
それに今までのオリジナル・アルバムでも、「OVER AND OVER」以外の曲は全て聴くことが出来ます。
そもそも、このアルバム最大の売りである、「OVER AND OVER」自体がそれほど魅力のある曲ではありません。

本作はDC5のアナログ盤を全て揃えたいというマニアの方向けです。
どうしてもアナログでDC5を聴きたいという方には、同タイトルのUK盤が収録曲も多くお薦めです。
このUS盤の良いところは、UK盤の4分の1くらいの値段で購入可能ということくらいでしょうか?

TRY TOO HARD (全米77位) ★★
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本作はタイトル曲(全米12位)を聴くだけでも価値があります。
このシングルがリリースされた1966年という年はビート・グループにとって変革の時期でした。
この曲は同一時期にリリースされた他のビート・グループの秀逸なシングルの数々と比較しても、全く遜色がありません。
というか、むしろ勝っていると思います。

ただ、その他の収録曲は試行錯誤が目に付きます。
やはり、DC5も時代の変化を無視出来なくなっていました。
曲によっては大々的にファズ・ギターを導入したり、曲調そのものが今までとは異なっているものも出てきています。
しかし、本作では、それらの新しい試みが成功しているとは言い難い結果になっています。
全体的にはやや消化不良気味のように感じます。
それは、曲そのもののクオリティーが若干低下しているせいもあるのですが・・・

そんな感じなので、本作は最初に聴くアルバムとしてはあまりお薦めできません。

しかし、個人的には結構好きなアルバムです。
私はこのアルバムに代表されるような、DC5のどうしようもなくダメダメな部分も好きなのです(苦笑)

SATISFIED WITH YOU (全米127位) ★★★
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このアルバムのまずまずの出来だと思いますが、全体的に華やかさが欠けているように感じます。
それは、本作の顔である、「SATISFIED WITH YOU」(全米50位)と「PLEASE TELL ME WHY」(全米28位)という2つのシングル曲に華が無いからだと思います。
それでも、「PLEASE TELL ME WHY」は地味ながらも通好みの曲ですが、MOR路線の第一号ともいえるタイトル曲はDC5らしい魅力に全く欠けています。

しかし、シングル曲以外の収録曲はそれほど悪い出来ではありません。
ただ、本作は全体的にガレージ度が増しています。
その分、今までの作品にはあったメジャーな感じが損なわれているように感じます。
いくつかの曲はガレージなBEATLESみたいな感じですし、RASCALSのカバー「GOOD LOVIN'」なんかはアメリカのB級バンドみたいです。

本作は少々粗っぽく仕上っている曲が多いと思います。
曲自体のクオリティーは悪くないので、もう少し時間をかけてじっくりとアルバム制作が行われていたのなら、もう少し違った感じになっていたのかもしれません。

MORE GREATEST HITS (全米103位) ★★★
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DC5、2枚目のベスト盤です。
と言っても、前のベスト盤からはまだ一年も経っておりません(苦笑)
そのため、本作はややマイナーな感じの選曲になっています。

しかし、そんな本作にはちゃんと聴き所があるのです!
それは、オリジナル・アルバムには未収録の「REELIN' AND THE ROCKIN'」(全米24位)、「AT THE SCENE」(全米18位)、「DON'T LET ME DOWN」、「ALL NIGHT LONG」の4曲です。
これらはどれもカッコいい曲ばかりなのです。
特に「AT THE SCENE」は何故か現行ベスト盤『THE HITS』に収録されておりません。
また、前作に収録されていた、「SATISFIED WITH YOU」や「PLEASE TELL ME WHY」の2曲も『THE HITS』には未収録です。
これらの曲だけでも、本作は充分に聴く価値があると思います。



この時期のアルバムも比較的容易に入手可能だと思います。
この頃からアルバム・チャートでは苦戦気味になっていますが、流通数量自体はまだまだ多いのです。
また、これらのアルバムも買うならモノラル盤がお薦めです。

最終回は67年以降にリリースされた3枚のアルバムです。


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Pandaboy

ブログ移転、おめでとう(?)ございます。
早速、当方からのリンクを張り直しておきました。

それにしても、今までと同じ雰囲気を再現されているので、全然違和感ないですね。
これから過去の目ぼしい記事を引越しさせていくとすると、大変な作業になるんじゃないでしょうか?
僕には想像を絶しますが、どうか楽しみながら進めてください。
by Pandaboy (2009-02-15 13:03) 

poposuke

Pandaboyさん こんにちは

移転後初のコメントありがとうございます!

本当はこちらから移転のご挨拶に伺う予定でしたが、先を越されてしまいました(笑)
こちらからも改めてリンクさせて頂きますので宜しくお願い致します。

>これから過去の目ぼしい記事を引越しさせていくとすると、大変な作業になるんじゃないでしょうか?

以前のブログでは300以上の記事があったはずですが、そのうち半分くらいは手抜き記事です(笑)
残り半分を一日ひとつずつ引越しさせるだけでも5ヶ月近く・・・
考えてみたら大変そうですね(苦笑)
それでも、加筆・修正しながら気楽にやっていきたいと思います。

これからも変わらぬご愛顧のほど宜しくお願い致します!


by poposuke (2009-02-15 13:54) 

MASA

ブログ移転ご苦労さまです。
いっぺんに全部の記事はインポート出来ないんですね。
5ヶ月もかかりますか!大変ですね。
今後も楽しい記事期待してます^^。
by MASA (2009-02-15 16:18) 

poposuke

MASAさん こんにちは

ブログによってはまとめて移動出来るものもあるらしいのですが、前のブログでは無理でした(苦笑)

今日は移転のために朝からパソコンをやっていたのですが、肩凝りがヒドイですし、目の調子も悪いです。
やはり長時間パソコンをやるのはキツイです(汗)

まあ、記事の引越しは焦らず気長にやります。
古い記事だと多少の内容変更も必要ですしね。

今後はMASAさんばりにBEACH BOYSなんかも記事にしたいですね!

これからも宜しくお願い致します!


by poposuke (2009-02-15 16:28) 

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