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GERRY AND THE PACEMAKERS BEST 10 [MERSEY BEAT]

最近の某レコード・コレクターズ誌ではランキング企画が流行っているようですね。

というわけで、流行に敏感な(?)このブログでもランキング企画です。
某レココレ誌ではまともに取り上げてくれなさそうなビート・グループのランキングをやろうと思います。

これは去年の夏に書いた記事なんですけどね(苦笑)

まずはマージー・ビートの王道グループ、GERRY & THE PACEMAKERSのベスト10です。

このベスト10のセレクトはかなり悩んでしまいました。
彼らには良い曲が本当に多いので、当初はベスト20にする予定でした。
しかし、ベスト20にすると面白くもなんともない結果になってしまいそうなので、断腸の思いでベスト10にしてみました。

そういうわけで、悩みに悩んだベスト10です。

10 COME BACK TO ME
9  YOU CAN'T FOOL ME
8  LA LA LA
7  IT'S GONNA BE ALL RIGHT
6  WHY OH WHY
5  FALL IN LOVE
4  I'M THE ONE
3  WHERE HAVE YOU BEEN?
2  THIS THING CALLED LOVE
1  I'LL WAIT FOR YOU

う~ん 難しい!
初期の全英No.1シングルである「HOW DO YOU DO IT」や「I LIKE IT」、「YOU'LL NEVER WALK ALONE」の3曲も外しているし、自作バラードの傑作シングル「DON'T LET THE SUN CATCH YOU CRYING」と「FERRY CROSS THE MERSEY」も外しています。
勿論、上記のヒット・シングルは全て名曲ですが、今回は敢えて外しました。
もし、明日以降にこの記事を作っているとしたら、これらは全て入っているかもしれません。
そのくらい彼らの曲は魅力的な曲が多いのです。

こんなベスト10を並べられても、多くの方とっては知らない曲が多いと思われるので簡単に解説します・・・

まず、10は60年代当時未発表でしたが、その後の編集盤で発表された曲です。これはその日の気分で入れました。時に深い意味はありませんが良い曲です。勿論、彼らの自作曲です。

9はヒット・シングル「HOW DO YOU DO IT」と「I LIKE IT」の作者であるMITCH MURRAYの曲です。個人的には前者2曲よりもこちらの方がビート・グループらしくて気に入っています。これは1stアルバム『HOW DO YOU LIKE IT?』に収録されています。

8は人気凋落気味であった1966年にリリースされたシングルです。起死回生のカッコいいビート・ロックですが、全く売れませんでした・・・。これはアメリカでの最終作『GIRL ON A SWING』に収録されています。

7~5は大名盤『FERRY CROSS THE MERSEY』に収録されています(7は先行シングルとしてもリリース)。実際のアルバムでは冒頭から7.6.5の順で収録されています。この秀逸な曲順は絶対に崩せませんね!どれも勢いに溢れたマージー・ビートの名曲です。これらも勿論自作曲です。

4は彼ら初のシングルA面自作曲(全英2位)です。やはりこれは外せないでしょう。実際にカッコいい曲です。良い意味で典型的なPACEMAKERSの曲だと思います。

3は1stアルバムの収録曲です。JOHN LENNONが歌いそうな曲ですし(実際に歌っていたような気が・・・)、リヴァプールやマンチェスターのビート・グループが数多くカバーしている曲ですが、それらよりも彼らの魅力の方が勝っていると断言出来ます。

2と1も『FERRY CROSS THE MERSEY』の収録曲です。これの1位と2位は順不同です。どちらもGERRY MARSDENのメロディー・メーカーぶりを証明する素晴らしい名曲です。

彼らの楽曲にはバラード系の楽曲に秀逸な作品が多いのですが、ここでは親しみやすいメロディーを持ったビート・ロックを中心にセレクトしてみました。
彼らの楽曲は理屈抜きに楽しいですし、思わず口ずさめるものばかりだと思います。

ちなみにこれらの曲は『HOW DO YOU LIKE IT?』と『FERRY CROSS THE MERSEY』の現行CDで全て聴くことができます。

というわけで、ここから4曲!






ついでにもうひとつ・・・

彼らはよく”BEATLESの弟分グループ”として紹介されますが、それは間違いです。
彼らはたまたま、BETALESと同じ出身地で、同じマネージメント、同じプロデューサーだったにすぎません。
別に彼らはBEATLESから楽曲を貰っていたわけではありません(シングル用に一曲だけ録音はしましたが、彼らがリリースを拒否)。
それに、BEATLESと共通するカバー曲(「SLOW DOWN」や「DIZZY MISS LIZZY」)などもありますが、同じような環境で育ってきた両者には共通点があって当たり前です。
決してBEATLESのモノマネをしていたわけではありません。
彼らには彼らの確かな個性があります。
それは彼らの作品をきちんと聴けばすぐに分かるはずです。
それなのになぜBEATLESの”弟分”なのでしょうか?

また、(BEATLES以外の)マージー・ビート勢は自作曲が少ないことが欠点だと思われている方もいるようです。
勿論、BEATLESのように自分で曲を作ることが出来るのは素晴らしい才能だと思います。
しかし、いくら天下のBEATLESでも自作曲全てが傑作と言い切れるのでしょうか?
それに、初期のBEATLESにも素晴らしいカバー曲が数多く存在しますが、それらは自作曲以下の存在なのでしょうか?
自作曲であろうが他人の曲であろうが、私達聴き手にどのように伝わるのかが重要なのだと思います。
カバー曲だって他人のモノマネだけなら意味がないかもしれませんが、自分達流にしっかり料理してオリジナル曲のように昇華させることだって出来るはずです。
曲の良し悪しは誰が曲を作ったかというよりも、どのように聴こえるのかということで判断すべきではないでしょうか。

もっとも、GERRY & THE PACEMAKERSは自作曲も多いのです。
1stアルバムこそカバー曲中心でしたが、2ndアルバム兼主演映画のサントラ盤『FERRY CROSS THE MERSEY』では、全てオリジナル曲で勝負しています。
このベスト10でも、8曲は彼らの自作曲です。

彼らには複雑な構成の曲はひとつもありません。
基本的にどれもシンプルな作りの曲ばかりです。
でも、複雑な構成の曲の方が良いとは限りません。
頭でっかちな曲よりも単純明快に楽しめる曲の方が私は好きです。
1199751713[1].jpg
実際、『FERRY CROSS THE MERSEY』に収録されている曲は捨て曲なしの傑作揃いです。
前にも書きましたが、このアルバムはその前後に発売されたBEATLESのアルバムよりも素晴らしいと思います。


彼らはマージー・ビート・ブームの終焉と共に散ってしまったグループです。
彼らはBEATLESのように、激動の音楽シーンに対して重要な影響力を持った存在になることはできませんでした。
しかし、だからといって彼らの残した音楽にまるっきり価値がないかというと、決してそんなことはありません!
彼らの素晴らしい楽曲の数々は21世紀になった今でも色褪せることがありません。
BEATLESのそれと同じように・・・

ルックスがイマイチだって、ギターの位置が高くたっていいじゃないか!



最後になりますが、この順位は去年の夏の時点のものです。
今の時点での順位は大幅に変わっております(笑)
修正版はいつの日か記事にする予定です(笑)

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おいどん

最近GERRY & THE PACEMAKERSが流行ってるんですかね。自分も含め(笑)。やはり春が近づくとマージービートの季節なんでしょう♪
さすがPOPOSUKEさんらしい思い入れたっぷりの記事ですね。もうこれ以上補足する事はありません。完璧です!
そうなると私の記事の拙さが恥ずかしくなるのですが、良ければ遊びに来てくださ~い!!
マージービートのキラキラとした魅力は、そのままジェリー&ザ・ペースメイカーズの魅力なのです!
by おいどん (2009-03-22 17:57) 

poposuke

おいどんさん こんばんは

>やはり春が近づくとマージービートの季節なんでしょう♪

そうですね!春先も良いですが、マージー・ビートは年がら年中イケますよ♪
このブログでは私が飽きるまでマージー・ビートの記事が続くと思います(笑)

後程、おいどんさんのブログにもお邪魔させて頂きますよ~♪


by poposuke (2009-03-22 22:47) 

いたち野郎

おぉ、エントリの後半を読みながら、頭の中でバック・ミュージックとしてIt's gonna be alrightが流れだしました(笑) このグループの素晴らしさは、当時ジョージ・マーティンがビートルズを脅かす存在として認識していたほどでしたし、もう少し今の時代にも人気があっていいはずなのですが…ガレージ系のビート・グループはパンクの登場とともに再評価の対象となったのですが、残念ながらペースメーカーズはそうした機会を得ることがなかったですね…イギリスではferry cross the merseyが80年代頃に再録音されてヒットしたみたいですが…(サッカーのリヴァプール関連だったような?しかもポールとの共演?全然違ったかも…) 

ちなみに僕の一番好きな曲は、邪道かもしれませんが、サントラ収録のジョージ・マーティン・オーケストラによるナンバーall quited on the mersey frontです(笑) ギターのメロディからオーケストラへのつなぎがたまりません。
by いたち野郎 (2009-03-23 03:24) 

poposuke

いたち野郎さん おはようございます

ロンドンR&B系やモッズ系のビート・グループについては、ほとんど再評価されているのに、マージー・ビート系のグループが無視されているのが不思議です。
前にも記事にしたかもしれませんが、これは音楽専門誌などの取り上げ方に愛がないのも一因かと思います。
PACEMAKERSはBEATLESの弟分でも、二番煎じでもないはずなんですけどね。

>ちなみに僕の一番好きな曲は、邪道かもしれませんが、サントラ収録のジョージ・マーティン・オーケストラによるナンバーall quited on the mersey frontです(笑)

ちょっと意外な選曲ですね(笑)
でも、この曲が入っているからこそサントラ盤としてのメリハリがあるのかもしれませんね。

それとTBありがとうございました!
前に送ってくださっていた分も全く気が付いておりませんでした(汗)
申し訳ないです。

ちなみに80年代の「ferry cross the mersey」の再録ではポールも参加していたと記憶しています。
サッカー関連は「YOU'LL NEVER WALK ALONE」じゃなかったかな?
by poposuke (2009-03-23 07:17) 

プリムローズ

初めて買った60年代音楽のレコードは、高校時代に銀座の中古レコード店で買ったGERRY AND THE PACEMAKERSのベスト盤でした。
ジェリーの歌声が好きだったので、レコードジャケットの写真を見ても「ルックスが…」ということは特に気にしませんでした。

残念ながら実家のレコードプレイヤーを処分した時にレコードを手放してしまいましたが、現在は90年代初めに東芝EMIから出たCD「GERRY AND THE PACEMAKERS」を持っています。

80年代のチャリティーレコードですが、85年の「YOU'LL NEVER WALK ALONE」は、ブラッドフォード・シティーFCのスタジアム火災の犠牲者の為に、また、89年の「FERRY CROSS THE MERSEY」はシェフィールド市にあるヒルズボロ・スタジアムの観客席の事故の犠牲者の為に販売されました。
(FA杯準決勝のリバプールFC対ノッティンガム・フォレストの試合が中立地のヒルズボロで行われました。)

サッカーファンとして、スタジアムの事故で亡くなられた方々や怪我をされた方々のことを考えると、安全な環境で観戦できることの重要さを感じました。

個人的なことですが、実は「YOU'LL NEVER WALK ALONE」を聞きたくない時期がありました。
日本ではJリーグのライバルチームの応援歌に使われていて、04年ナビスコ杯の決勝戦でそのチームが贔屓チームを破って優勝してからしばらくの間は、聞きたい気持になりませんでした。

しかし今では、永遠に愛される名曲としての価値は変わらないという気持ちに変わり、GERRY AND THE PACEMAKERSのCDを聞いて楽しんでいます。
by プリムローズ (2009-03-23 20:32) 

poposuke

プリムローズさん こんばんは

初めて買った60年代音楽のレコードがPACEMAKERSとは素晴らしいですね!
しかも高校生の時だとは!

私が高校生の時なんて、PACEMAKERSはダサいバンドの代表格だと思って馬鹿にしておりました・・・
今になって思えば、若気に至りでした(汗)

>ジェリーの歌声が好きだったので・・・

私も彼の歌声がとても好きです。
彼はシンガーとしても、もっと高い評価をされるべきだと思います。

80年代に再録された「YOU'LL NEVER WALK ALONE」と「FERRY CROSS THE MERSEY」は、確か全英1位になったんですよね。
当時の全英チャートを見て驚いた記憶があります。
英国の人達にとっては、私達が思っている以上に彼らの存在は特別なんでしょうね!
by poposuke (2009-03-23 22:02) 

reds20061222

最近ペイスメーカーズの記事をよく見かけます(その昔、いたち野郎さんも私的名盤に入れていましたね)。
そして、それらの素晴らしい記事の特徴は熱すぎるぜ・・・!ということでしょ~か。
ジェリーの声、聴けば聴くほど効きます。

現在の僕の1位はWhen, Oh Whenです。その前はDreamsでした。
Dreamsは本当に胸がキュっとなってうぅっとなります。


僕の次回のEPは「I'M THE ONE」です。
そしてTBさせていただきます。
by reds20061222 (2009-03-26 01:24) 

poposuke

redsさん おはようございます

>最近ペイスメーカーズの記事をよく見かけます

確かによく見かけますね(笑)
この記事は去年書いたものなので、私の中での曲の順位はかなり変わっております。
近いうちに最新版(?)に書き換えたいと思います。

>現在の僕の1位はWhen, Oh Whenです。その前はDreamsでした。

redsさんの順位も変わっていますね(笑)
彼らにはホントに良い曲が多いので困りますね(笑)

>僕の次回のEPは「I'M THE ONE」です。

EPの記事も楽しみにしておりますよ!
そういえばPACEMAKERSのEPは一枚も持っておりませんでした。
これは次の課題ですね!
その前にUS盤のLPの残り1枚の方が先かな?

それとこちらからもTBさせて頂きます♪

by poposuke (2009-03-26 06:45) 

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