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ZOMBIES "ODESSEY & ORACLE" [BRITISH BEAT]

このブログをお読みになっている皆さんは自分の好きなアルバムを3枚だけ選ぶとしたら、一体どのアルバムをお選びになるのでしょうか?

勿論、即答できる方もいれば、とても悩む方もいることでしょう。

私も3枚だけなら相当悩んでしまうと思います。

しかし、順位は別にしても、1枚だけなら即答できます。

それがZOMBIESのこのアルバムです。
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1968年にリリースされ、全米95位を記録した本作には、
「TIME OF THE SEASON」(全米3位)、
が含まれています。

本作の収録曲で最も有名なのは、大ヒット曲「TIME OF THE SEASON」でしょう。
恐らく、この曲を目当てに本作を購入される方も多いと思います。
実際にこの曲はとても良く出来た曲です。
憂いを帯びたCOLIN BLUNSTONEのヴォーカルや、合いの手(?)の”AAAH (By ROD ARGENT)”も印象的ですし、間奏のピアノも完璧です。
結果的に大ヒットしたのも当然でしょう。

しかし、本作は「TIME OF THE SEASON」だけのアルバムではありません。

本作には、この曲と同等かそれ以上に素晴らしい楽曲が数多く収められています。

よく、本作はBEATLESの『SGT. PEPPER'S』や、BEACH BOYSの『PET SOUNDS』の影響下にある作品だと言われています。
確かにその通りかもしれませんが、収録曲そのもの良さでは完全にこの2枚のアルバムを超えていると思います。

ROD ARGENTとCHRIS WHITEという2人のすぐれたコンポーザーは、LENNON-McCARTNEYやBRIAN WILSONらと比較しても、決してひけをとらないと思います。

このアルバムに捨て曲などは存在しないのですが、個人的には冒頭の「CARE OF CELL 44」や、「MAYBE AFTER HE'S GONE」、「BRIEF CANDLES」、「HUNG UP ON DREAM」、「THIS WILL BE OUR YEAR」、「FRIENDS OF MINE」、そして「TIME OF THE SEASON」が気に入っています。

また、COLIN BLUNSTONEの個性的なヴォーカルも印象的です。
一体どのようにしたら、このような独特な歌い方や歌声になるのでしょうか?
このアルバムが魅力的なのは、曲の完成度もさることながら、彼のヴォーカリストとしての存在感も大きい思います。

しかし、素晴らしい内容と反比例するように、本作は全く売れませんでした。
アルバム内容の良さとチャート上の記録は必ずしも一致しないという代表的な一例です。

私が所有しているのは米DATEのオリジナル盤です。
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マトリックスは両面1です。

裏ジャケットの色は白黒で、印刷は少々粗くなっています。
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私はこのアルバムをかなり前に地元の中古レコード店で購入しました。
購入金額は2000円位だったと思います。

最近ではこのUS盤もあまり見かけなくなりました。
たまに見かけても、私が購入した金額の倍以上の価格が付いているようです。
更に英CBSのオリジナル盤なら倍どころか、30倍以上はしてしまいます。

このアルバムも本当はUKオリジナル盤で欲しいのですが、そのような状況なので、残念ながら私には一生縁が無さそうです・・・。

その代わりというわけではありませんが、私はこのアルバムのCDも1枚所有しています。
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P-VINE RECORDSから発売されていた”オデッセイ&オラクル~30周年記念盤”です。
このCDにはステレオとモノラル両方のミックスが全て収録されているので大変重宝しています。
音質も良好なのでお勧めです。

ZOMBIESは名前が名前なので、聴かず嫌いの人が多いと思います。
私もその一人でした。
しかし、そんな彼らが残したこのアルバムは、60年代全てのレコード代表する一枚と言っても過言ではないと思います。
ブリティシュ・ビート好きな方だけではなく、全ての音楽好きの方にお勧めできるアルバムです。

ちなみに、このアルバムではメロトロンが効果的に多用されています。
メロトロン好きな方(そんな人いるのかな?)にも納得の一枚です。

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どうぷ

おはようございます。

ゾンビーズと言えば、ワタシの中では長い間「Tell Her No」だったんです。が、10年ほど前に出たBOXセット『Zombie Heaven 』でこのアルバムの収録曲を聴いたとき、彼らへの評価は一変しました。30周年盤のMONO、ワタシも重宝しております(笑)

ビーチボーイズの『Pet Sounds』と同じように、時を超えて評価されてきたアルバムですが、ポップ/ロックというフォーマットで語った場合断然こちらの方が分かり易くて親しみ易いですね。

このアルバムが世に出たときは既にグループは存在していなかった。まさに奇跡の作品ですね。
by どうぷ (2009-04-19 10:40) 

ひで

少し前のヤフオクでも英オリジナルMONOは50,000円以上の値が付いてましたね…もう私には手が出ませんけど。
憂いのある、というか翳りを感じさせるコリンのボーカルはゾンビーズの大きな魅力です。ジャジーって言うんでしょうか?大人の雰囲気もあって良いですよね。

30周年CD、うちでも重宝させて頂いてます
by ひで (2009-04-19 18:33) 

poposuke

どうぷさん こんばんは

私もZOMBIESと言えば今でも「TELL HER NO」です(笑)
でも、このアルバムの完成度は凄いと思います。
ホントに捨て曲などはありませんからね!
これはいろんな意味で奇跡的な作品だと思います!



by poposuke (2009-04-19 21:51) 

poposuke

ひでさん こんばんは

このアルバムのUKオリジナル盤はとんでもない値段が付いていますよね。
私も既に諦めております(涙)

ただ、この30周年CDはモノラルとステレオ・バージョンが収録されているので、私も大変重宝しております♪

このアルバムは帯のキャッチ・コピーではありませんが、一家に一枚のアルバムだと思います!

by poposuke (2009-04-19 21:56) 

MASA

私の場合ゾンビーズと聞いてすぐ浮かぶのは「好きさ、好きさ、好きさ」と「シーズ・ノット・ゼア」です(笑)。
もちろんこのアルバムも大好きですよ。永遠の名作ですよね。

今の30代40代の方にとってはバンド名がゾンビを連想させるようですが、私の場合はゾンビものの映画がヒットして一般化する以前の60年代の小学生の頃から知ってますから、変なバンド名という意識も偏見も全くないです^^。


by MASA (2009-04-19 23:39) 

chan_yukky

ゾンビーズですか。今まで全く縁がなかったなぁ^^;でも、poposukeさんがそこまで言うんだから、素晴らしい作品なんでしょうね。機会があったら、
聴いてみたいです。MASAさんが言ってた、「好きさ、好きさ、好きさ」は
知ってますよ^^
by chan_yukky (2009-04-20 09:32) 

ちーたん

poposukeさん、私もゾンビーズfavoriteです!!!彼らの魅力はなんといってもみなさんご指摘のとおり、ジャジーで洗練された雰囲気とコリン・ブランストーンの憂いを帯びたボーカルにあるでしょう。初期にはR&Bのカバー曲等でワイルドでフリーキーな演奏も聴かせてくれますが、そういった曲にもどこか上品な印象があるのは、やはりコリンの切なく儚げな歌唱によるところが大きいでしょうね!まさに日本人好みのサウンド(GSもカバーしてるし)ですよね。ちなみに私は「LEAVE ME BE」が大好きだな~(愛)
自分の好きなアルバム1枚選ぶとしたら、このアルバムか「ラバー・ソウル」か迷いますね!そのぐらい私もこのアルバム、愛聴しています!


by ちーたん (2009-04-20 19:08) 

ポポスケ

MASAさん こんばんは

私くらいの世代ではホラー映画のイメージが強い(?)名前なのでしょうね。
私も小さい頃にゾンビものの映画を見てショックを受けましたから(笑)

今は出張中ですが、このアルバムの曲を旅の友にして聴いております♪

by ポポスケ (2009-04-21 02:42) 

ポポスケ

chan_yukkyさん こんばんは

やはりゾンビーズは「好きさ、好きさ、好きさ」のイメージが強いのでしょうか?(笑)
このアルバムに「好きさ、好きさ、好きさ」は収録されておりませんが、機会があれば是非聴いてみてください♪
このアルバムなら聴いて損はないと思いますよ!
by ポポスケ (2009-04-21 02:53) 

ポポスケ

ちーたんさん こんばんは

ちーたんさんもゾンビーズがお好きでしたか!素晴らしいです♪

>初期にはR&Bのカバー曲等でワイルドでフリーキーな演奏も聴かせてくれますが・・・

個人的には、そういった未完成な頃の彼らも好きです。
今なら、US1stの方が聴く回数は多いかもしれませんね。
そのUS1stも近いうちに取り上げたいと思います!



by ポポスケ (2009-04-21 02:57) 

いたち野郎

僕もdateのステレオ盤です。ただしジャケ違いで、いつかアップするとは思いますが、ヒドいもんです(笑) オリジナルジャケの方もあったのですが、案外ジャケ違いの方がずっと音がよかったので、そちらは随分前に手放しました。

A面最後の曲「hung up on dream」のギターソロ、そのバックに流れる冷ややかなメロトロンが特に好きです。
by いたち野郎 (2009-04-22 00:25) 

poposuke

いたち野郎さん おはようございます

ジャケ違いのはお世辞にもセンスが良いとは言えませんよね。
ただ、あれはあれで欲しくはなります(笑)
ヘンなジャケは嫌いじゃないので(笑)

>案外ジャケ違いの方がずっと音がよかったので・・・

そうなのですか?
私の持っている盤の音はそんなに悪くないような気がしますが・・・

>「hung up on dream」のギターソロ、そのバックに流れる冷ややかなメロトロンが特に好きです。

これもいい曲ですよね~
私はこのアルバムによってメロトロンの音色が一段と好きになりましたよ♪

by poposuke (2009-04-22 06:56) 

おいどん

自分の好きなアルバムを3枚だけ選ぶとしたら。。。
私も確実に本作だけは即答できます!順位は別としても確実に即答できる唯一の作品であります。
POPOSUKEさんも同じ気持ちで嬉しいです。
その事だけでPOPOSUKEさんと知り合えて良かったと思えますよ(って大袈裟..笑)。
by おいどん (2009-04-22 10:02) 

poposuke

おいどんさん こんばんは

>私も確実に本作だけは即答できます!

おいどんさんは以前からZOMBIES好きを公言されておられましたが、やはり同じ気持ちなのは非常に嬉しいですね~♪

>その事だけでPOPOSUKEさんと知り合えて良かったと思えますよ(って大袈裟..笑)。

いえいえ!大袈裟でもありませんよ!(笑)
私も素晴らしい音楽仲間と出会えて良かったと思っておりますよ!
(ってやっぱり大袈裟でしょうか?笑)

by poposuke (2009-04-23 00:10) 

もりたん

ポポスケさん、こんにちは!
私もゾンビーズの「オデッセイ…」、大好きです!
ホント、この盤の曲はシングルになってもおかしくないくらいの曲ばかり。
ポップで温かい気持ちにさせてくれる曲ばかりです。
個人的には「フレンズ・オブ・マイン」が特に大好き♪
友達と楽しい時間を過ごして帰宅したあと、
アタマの中でなにげにこの曲が鳴り響いてることが多いです(^^ゞ

ちなみに数年前、某自動車のCMに「二人のシーズン」が使われたとき
私がいつも利用しているツタヤではゾンビーズのこの盤が面出しで飾られて
ポップ書きには「あのCMで最注目!」とか書かれてました(^^ゞ
ちょっと複雑な気分でした(^^ゞ

(同じようなことはキム○クのドラマでクイーンが使われたときも同様でしたw
「あのキム○クドラマで最注目!必聴!」などと書かれて
常にレンタルされっぱなしの状態が何ヶ月も続きましたw
まさに複雑な思いでしたw)
by もりたん (2009-04-25 13:44) 

poposuke

もりたんさん こんばんは

このアルバムの収録曲は全てシングルでもおかしくないと思いますよ!

>個人的には「フレンズ・オブ・マイン」が特に大好き♪

これもホントにイイ曲ですよね♪
私も先日、出張中の車の中で繰り返し聴いておりました!

CMについては、ちょっと複雑な使われ方をされていることも確かにありますが、それをきっかけに新たなファンを生み出すことが出来るのなら素晴らしいことだと思います。
じゃないと、このグループ名でこのジャケットでは、なかなか新しいファンを獲得出来ないと思います(苦笑)

by poposuke (2009-04-25 21:41) 

ベンジャミン

僕もこのアルバムが一番好きと言い切れるかもしれないですね~。
「史上もっとも美しいメロディを披露したゾンビーズ」
この言葉はそんなにオーバーじゃないでしょう。
by ベンジャミン (2009-04-26 03:35) 

POPOSUKE

ベンジャミンさん おはようございます

以前、ベンジャミンさんもゾンビーズへの愛情溢れる記事を書かれていましたよね♪

>「史上もっとも美しいメロディを披露したゾンビーズ」

仰るとおりですね!
このアルバムについてはあらゆる褒め言葉もオーバーではないと思いますよ!

by POPOSUKE (2009-04-26 09:48) 

reds20061222

確かに一家に一枚のアルバムですね。
これもそのうち記事にしたいのですが、あまりにも歴史的名盤すぎるので慎重に行かないと・・・痛い目にあいそうです(個人的には1stのほうが好きですが・・・)。

こちらの記事、ディスコグラフィーの本文中にリンクさせていただいてもよろしいでしょうか?
by reds20061222 (2009-06-13 13:06) 

poposuke

redsさん こんにちは

リンクの件は大歓迎ですよ♪
でも、こんないい加減な記事でも良いのでしょうか?(苦笑)

確か、redsさんはコレのUKオリジナル盤をお持ちなんですよね。
非常に羨ましいです!

ただ、最近ではこのアルバムよりもUS1stを聴くことの方が多いかもしれません(汗)
by poposuke (2009-06-13 15:29) 

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