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産業ロック [独り言のようなもの]

「産業ロック」

私が洋楽に興味を持ち始めた小学校高学年頃に全盛だった音楽です。

それにしても、この「産業ロック」とは分かったようで、よく分からない言葉です。
レコード会社と契約をして音楽を売ることによって生活をしている限り、どの音楽も少なからず”産業”的であると思うのですが、どうやらそういうことではないらしいです。

では産業ロックの定義とはなんなのでしょうか?

よくわかりませんけど簡単にいえば、芸術性の欠片もない売れ線重視の音楽、というような感じでしょうか?

売れ線重視の音楽とは、たぶんポップで誰にでも親しみやすい音楽を指すのだと思われますけど、それを作るのは言うほど簡単なことではないと思います。
むしろ、そういった”必ず売れる”音楽を作るのは難しいことではないのでしょうか?
仮にそういった楽曲があったとしても、売れるかどうかは別の問題です。
良い曲があっても売れないということはたくさんあったはずです。
レコード会社が巨額のプロモーションを展開しても、アーティスト自身に魅力がなければ売れるはずもありません。
売れるのにはきちんとした理由があったはずです。
「産業ロック」というとどこかお手軽なイメージがありますけど、そんな簡単にヒット曲が出るなら誰も苦労はしません。

現在「産業ロック」というカテゴリー(そんなのあるのかな?)に入れられている人達は、その当時非常に「売れていた」人達です。
しかし、「売れる」というのはそんなに悪いことなのでしょうか?
売れたということは多くの人達がそれらの音楽を聴いていたはずです。
もちろん、私は「売れる」ということで音楽の優劣が決まるなんてことは思っていません。
でも、その「売れる」音楽が多くの人を喜ばせているのならそれでいいのではないでしょうか?
それがレコード会社の思惑通りの売れ線の音楽だったとしても、それを選ぶのは音楽ファンです。
レコード会社に押し付けられて無理矢理買わされたわけではありません。
嫌な音楽なら別に聴かなくてもいいはずです。
その音楽に芸術性があったのかどうかは知りませんけど、多くの人達がその音楽を聴いて楽しんだり、時には感動していたのであれば、それだけでも充分なのではないでしょうか?

実は「産業ロック」という言葉の定義なんてどうでもいいのですけど、この言葉が一部のアーティストの音楽を貶めるために使われていたということが少し引っかかっています。

この言葉を使い出したのはある著名な音楽評論家だったと思います。
本人の意図はどうか知りませんけど、この言葉の裏には「産業ロック」=芸術性のない低レベルの音楽、というような意味合いが含まれているように感じます。
ということは、そのレベルの低い音楽を喜んで聴いていた数多くの音楽ファンはレベルが低いのでしょうか?

音楽ファンにレベルが高いも低いもありません。
あるのは感性の違いだけです。

当然ですが、私にも聴かない音楽や苦手な音楽はあります。
でも、それらは単に私の感性に合わないだけであって、それがダメな音楽というわけではありません。
もちろん、苦手だった音楽も後から好きになることだって多々あります。

音楽評論家が自分の好きな音楽を持ち上げるのは結構なことです。
その音楽を芸術的で高尚だと思うのも自由です。
しかし、そうではない音楽を貶めるのはどうなのでしょうか?
特定の音楽を貶めることが批評性ということなのでしょうか?
それはちょっと違うような気がします。

どんな音楽にも必ずいいところはあるはずです。
実際、その音楽を聴いて楽しんでいる人達もたくさんいるのです。
「売れる」ことが音楽の答えの全てではないけれど、「売れる」ということにだって必ずプラスの理由があるはずです。

「産業ロック」と呼ばれ蔑まれていた音楽だって、今になって聴くと楽しめるものが多いです。
どれも純粋に良く出来た音楽だと思います。
音楽で多くの人を楽しませ、喜ばせることだって「芸術」だと思います。


非常にどうでもいいことですが、この記事を書いたのは昨日です。
アップするのを忘れていました・・・(汗)

タグ:産業ロック
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tetsupc2

poposukeさんこんばんは。
「産業ロック」ですか私がこの言葉を知ったのは高校生くらいでしたか・・・その頃は産業ロックとは80年代の米国ロックで主にジャーニー、フォリナー、スティクス、REOスピードワゴン、スターシップ、ボストン、TOTO、メンアットワークなどでよく聴いたものでした当時ギターにはまっていたので特にジャーニーとTOTOはニールショーン、スティーヴ・ルカサーが好きで聴いていました、まぁ青春のエイティーズですね!それにしてもエイティーズ時代のアーティストのアナログ盤ってなんでこんなに二束三文なんですかね。。。まぁ分かりきった事ですが・・・
by tetsupc2 (2010-01-10 20:11) 

へどろん

いやぁ、そうっすよね〜♪

自分が洋楽を聴きはじめた頃は、この産業ロック軍団が幅を利かせていたので、いまでも愛するアーティストはいますね♪
でも、当然好きじゃないのもいるんです。
だから、俺には産業ロックなんて言葉はエイティーズに売れたアーティスト全部の総称?って感じっす。

まぁ、どこかであるアーティストが言ってましたが、音楽評論家なんてアーティストになれなかったやつらだろ?って…だから、そんな風に揶揄する感じな名称をつけたんじゃないでしょうかね?

でも、そう考えると、やっぱアーティストになれないだけあって、センス悪いネーミングっすね…産業ロックって…うふ♪
by へどろん (2010-01-10 22:13) 

poposuke

tetsupc2さん こんばんは

nice!&コメントありがとうございます♪

仰るように80年代のアナログ盤は中古市場だとほぼ捨て値ですよね。
年代が新しいので流通数が多いということもあるのでしょうけど、結局は不人気で価値が少ないということなんでしょうね。残念ながら・・・

当時「産業ロック」とされていた人達も今の視点で聴けば、決して悪くないと思います。
少々サウンドがバブリーなような気もしますけどね(苦笑)


by poposuke (2010-01-10 23:56) 

poposuke

へどろんさん こんばんは

産業ロック勢でも良いものもあれば、そうでもないものもあったはずです。
でも、評論家からすると「産業ロック」は一括りでダメなものなんでしょうね。

評論家が何を言おうと勝手ですが、音楽にくだらない壁を作るのは理由はどうであれ間違っていると思います。

産業ロックであれ、魂をレコード会社に売ってしまった音楽であれ、良いモノはきちんと評価する、それが評論家の仕事ではないでしょうか?
音楽ファンにはレベルの違いなんてないと思いますけど、評論家には確実にレベルの差があると思います。

by poposuke (2010-01-11 00:07) 

poposuke

テルさん こんばんは

nice!ありがとうございました♪
by poposuke (2010-01-11 00:08) 

poposuke

MCMLXV_65さん こんばんは

nice!ありがとうございました♪
by poposuke (2010-01-11 00:09) 

MCMLXV_65

はじめまして、初めてのコメントになります。「産業ロック」についてのご意見、とても興味深く拝見させて頂きました。私もこの「産業ロック」というカテゴリー分けが、とても嫌いでした。仰られるように、ここにカテゴライズされたアーティストや曲、アルバムを蔑むような物の言い方には、どんな意図を持ってこの言葉を使うのか、とても嫌いでした。この「産業ロック」に形容されたアーティストや曲には、いい曲もたくさんあって、それが多くの方々に受け入れられたことは事実です。そんな大衆受けを良しとしない一部の心許ない方々による偏見のようにも感じていました。多くの人々に受け入れられることは何かの発展やきっかけになり得ることと思います。次の世代に何をもたらすかで、その良し悪しも評価されるべきではないでしょうか?

初めてのコメントで長々となってしまい申し訳ありませんでしたが、今後ともよろしくお願い致します。
by MCMLXV_65 (2010-01-11 00:21) 

poposuke

MCMLXV_65さん おはようございます

「産業ロック」というカテゴリー分けは今でもよく理解できませんし、こんな偏見に満ちたカテゴリーは不要だと思います。
大衆受けする音楽が悪いなんてことはありえません。

>次の世代に何をもたらすかで、その良し悪しも評価されるべきではないでしょうか?

仰るとおりですね!
「産業ロック」とされた音楽も、そんな言葉に縛られていない若い音楽ファンの方々に再評価される日がくると思います。

>初めてのコメントで長々となってしまい申し訳ありませんでしたが

いえいえ!そんなことはありませんよ!
今後とも宜しくお願い致します。

by poposuke (2010-01-11 07:34) 

プリムローズ

私が「産業ロック」と言う言葉を聞いたのは中学か高校の頃です。

その当時は、Duran DuranやKajagoogoo、Culture Clubのようなアイドル的人気があったミュージシャンだと誤解していました。

後で、JourneyやTOTOのような当時の人気ミュージシャンを見下す言葉だと知りました。彼等はアイドル系じゃないのに、何故一部の評論家からそのような扱いをされるのか不思議でした。

某百科事典サイトによると、「産業ロック」は某有名音楽評論家が70年代後半に言い出した言葉とされていますが、自らの好みや姿勢に合わない事を理由に、人気のある音楽を見下す姿勢は残念です。
(某評論家が敬愛しているミュージシャンの中にも、世界中でレコードが売れて、富と名声を得た人はいると思いますが…。)

以前、もう一つのブログのFreddie and the Dreamersの記事にコメントしたことがありますが、評論家の言う事なんかよりも自らの感性や価値観を大切にして音楽を楽しみたいと思います。
(その時は某英国人音楽評論家の本についてのコメントでしたが…)
by プリムローズ (2010-01-11 10:36) 

MASA

みなさんなかなか熱いですね^^。
実は私はいわゆる「産業ロック」と呼ばれた音楽が当時大嫌いな人間でして^^;
問題は売れた、売れないということではなく、そのアーティストの志の高さがいちばん重要で、音楽で表現したいものが一体なんなのか、ということですね。

また当時の時代背景を考えないと産業ロックと呼ばれたジャンルの真意は分からないと思います。
70年代後半にパンクが出現して、すでに音楽産業にドップリと浸かっていたロック・シーンがそれによってリセットされ、その後80年代にはニュー・ウェーヴが台頭して次々にそれまでなかったような新しい刺激的な音楽が生まれていました。

その頃80年代のアメリカのロック・シーンの主流はというと、保守的で何の志も見えず'70年代を引きずったままの髪を長くしたバンドが、新しく変わりつつあった時代の空気を全く読まずに何の刺激もない音楽をひたすら垂れ流すように繰り広げていました。

そういったバンドの多くは音楽的に語れる部分が少なく「売れてナンボ」という基準でしか評価することが出来なかったのですが、そういったものが産業ロックだと私は認識しています。

ただ、当時中高生の青春真っ盛りで、そういう音楽的背景をよく知らずに聴いていた世代のみなさんにとっては当時流行っていた音楽としてそれぞれ思い入れがあって当たり前だとは思います。
が、すでに当時20代後半で、世間的には大人と言われる年齢になっていた私にとっては当時のアメリカのロックはつまんなくてしょうがなかったのが正直なところです^^;
by MASA (2010-01-11 16:23) 

電気武者

こんにちは。お久しぶりでございます(覚えておられるでしょうか)。

この話題、盛り上がっていて何よりです。僕は恐らくPoposukeさんと同年代くらいだと思いますが、産業ロック云々で当時RO誌が攻撃していたのは、やはり当時の敵であったML誌を打倒するというスローガンとして上手く利用していたという事なのでは、と今振り返って見るとそう思います。僕は中学生の頃にML誌を買って産業ロックを聴き、高校生からRO誌を買って産業ロックを卑下する、というまぁRO誌の戦略にまんまと乗っかってしまった青春時代を過ごしたのですが(苦笑)、やはりピストルズ、ダムド、コステロ、バズコックスなんかに嵌った当時(といってもちょっと後追いですが、なにせ博多のレコ屋の影響大だったもので)からすると、産業ロックの範疇に入っていたものが生ぬるく聴こえたのも事実でした。そんなRO誌も業界トップに躍り出てML誌を廃刊へ追い込んだ昨今、グリーンデイなんかを年間ベストアルバムに選出するような雑誌になってしまいましたが、こういったバンドこそ当時の産業ロックと等価な音楽ではないか、と思っちゃいますね。当時の編集長は自己批評性というものを殊更強調していたように記憶していますが、そういったイデオロギーは何処へ?ってな感じです。

でも今はTOTOなんかを聴くと色んな発見があったりして、これまた意外と面白いんですよね。Poposukeさんの仰る通りです。なので20年後くらいに自分の中でグリーンデイを評価していたりするのか、と考えたりもしますが、さすがにそれは想像し難いですね(笑)。

by 電気武者 (2010-01-11 22:36) 

poposuke

プリムローズさん こんばんは

評論家の全てが悪いわけではないですけど、自分の好みをゴリ押しするような人はダメですよね。
音楽は人によっていろいろな解釈が出来るから面白いはずなんですけどね。

あまり関係ないかもしれませんが、FREDDIE & DREAMERSなんかが現在でも評価されないのは、「産業ロック」勢が評価されないのと重なるような気がします。
どちらも余計なレッテルや先入観を外してみれば、魅力的な部分がたくさんあると思います。

by poposuke (2010-01-12 00:59) 

poposuke

MASAさん こんばんは

nice!&コメントありがとうございます♪

「志」という部分ですけど、例えばCLASHなんかのように音楽で社会を変えていこうという姿勢は素晴らしいと思います。
ただ、どんなに高い「志」を持っていたとしても、肝心の「音」が伴っていなければ何の意味もありません。
CLASHは高い音楽性を持っていたからこそ現在でも高い評価を受けているのだと思います。

「産業ロック」として括られている人達はどうでしょうか。
私は音楽によって多くの人達を楽しませることに徹底する姿勢も立派な「志」だと思います。
もちろん、それが本人の意思かレコード会社の意思によって違ってくる部分はありますけどね。
結果的に「売れた」ということは、そのような姿勢に徹した成果なのかもしれません。

なんだか産業ロック贔屓な感じになりつつありますけど(苦笑)、このブログが80年代専門になる予定はありません(笑)

by poposuke (2010-01-12 01:51) 

poposuke

電気武者さん こんばんは

お久しぶりです♪
私はどちらの雑誌もあまり読んでいなかったのでよく分かりませんけど(笑)、そういったスローガン的な使われ方もされていたのでしょうね。
こういう言葉はいくらでも拡大解釈できますからね。
だとすれば余計に無意味な言葉だと思います(笑)

>でも今はTOTOなんかを聴くと色んな発見があったりして、これまた意外と面白いんですよね。

所謂「産業ロック」の人達だって、何も考えずに曲を垂れ流していたわけではないと思います。
むしろ緻密に計算されている曲も多いですよね。
学生時代はパンク少年だった私でもそういった曲は面白いと思いますよ(笑)
by poposuke (2010-01-12 02:07) 

DEBDYLAN

poposukeさん、こんばんは♪
最近、訪問サボっててすみません^^;

「産業ロック」
懐かしい響きですね(苦笑)
'80年代のポップなアメリカン・ハード・ロックを指す言葉として認識してます。
ジャーニーやTOTOなんかは聴いてましたよ。
REOスピードワゴンなんかもツアーで鍛えられた実力派だし。

あの時代の音作りが、そう呼ばせちゃう原因なんでしょうか?

高価だったシンセが身近な楽器になり、
生の鍵盤やホーンに変わり、
シンセの分厚い音が曲を覆い尽くすようなアレンジが増えたり。
ギターがテクニック偏重になり、
どんな曲でもアーミングやタッピングをひけらかすソロを弾いたり。。。

知らないうちに画一的なサウンドになってたんじゃないかと。

正直、僕はそういうサウンドが苦手だったんで、
だんだん聴かなくなっちゃいました^^;
どんどん泥臭いルーツへと遡っていった20代でした♪

あと、ハードな音を売りにするバンドが、
こぞってバラードをシングル曲としてリリースして大ヒットさせたのも、
なんとなく遠因があるように思います。

ソレが良いのか悪いのかはわかりませんが。

今聴くといいなと思う曲もあるから、
偏った評論を読んで、
聴かず嫌いになっちゃうのはもったいないですよね。
「産業ロック」にかかわらず。

なんか支離滅裂なコメントになっちゃいました^^;

軽く読み流してやってください^^;

by DEBDYLAN (2010-01-12 21:45) 

poposuke

DEBDYLANさん こんばんは

nice!&コメントありがとうございます♪

所謂「産業ロック」にも良いものがあれば悪いものもあると思います。
もちろん、ニュー・ウェーブも然りです。
むしろ、今になって聴くとニュー・ウェーブ勢の方が同じようなサウンドに聴こえてくる場合だってあります(笑)
今の視点で聴いてみると、その当時は気が付かなかったいろいろな発見があって面白いです。

要は変な言葉や評論なんかに捉われずに音楽を聴くことが大事だと思います。
仰るように聴かず嫌いになるのはもったいないですからね!

by poposuke (2010-01-13 00:05) 

poposuke

パイソンさん はじめまして

nice!ありがとうございました♪
by poposuke (2010-01-13 00:06) 

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