JOHNNY NASH "I CAN SEE CLEARLY NOW" [その他の音楽]
昨日の記事の続きです。
JIMMY CLIFFといえば、これも代表的な曲だと思います。
映画『クール・ランニング』の主題歌としても有名な「I CAN SEE CLEARLY NOW」です。
日本のドラマでもこの曲は使われていましたね！
この曲のオリジナルはアメリカのR&BシンガーJOHNNY NASHです。
JOHNNY NASHの「I CAN SEE CLEARLY NOW」は1972年に全米1位の大ヒットになりました。
JOHNNY NASHという人は、アメリカのミュージシャンとしてはいち早くジャマイカ音楽の魅力に気付いた人です。
英国ではわりと早くから知られていたジャマイカの音楽（スカ、ロックステディ、レゲエ）ですが、60年代のアメリカではほとんど話題になることがありませんでした。
64年にはMILLIE SMALLのスカ「MY BOY LOLLIPOP」がアメリカでも大ヒットしますが、それが大きなムーヴメントになることはありませんでした。
アメリカにも英国と同じようにジャマイカからの移民が多数存在していたはずですが、英国と違って他民族国家で人口も多く国土も広いアメリカだと、ジャマイカ系の人達はあまり目立つことがなかったのだと思われます。
JOHN LENNONのソロ・アルバム『MIND GAMES』のレコーディング中、アメリカのセッション・ミュージシャン達にレゲエのリズムを理解させるのが大変だったというエピソードがありますけど、70年代の前半でもアメリカのミュージシャンの多くにはジャマイカ特有のリズムへの免疫が無かったのでしょうね。
ジャマイカ音楽に対する英国とアメリカの温度差を物語るエピソードだと思います。
JOHNNY NASHがジャマイカの音楽に触れたのは、ジャマイカへのプロモーション・ツアーがきっかけでした。
ちょうどその頃にかの地で流行っていたのがロックステディでした。
ロックステディの独特なリズムに大きな衝撃を受けたJOHNNY NASHは、現地の腕利きミュージシャン達を起用してレコーディングを敢行します。
そうして生まれたのが、1968年のヒット曲「HOLD ME TIGHT」（全米5位）です。
これはメジャーなアメリカのミュージシャンによる初めてのジャマイカ録音、そして初の大ヒット曲です。
よく音楽関連の本だと、初めてジャマイカ録音を敢行したアメリカのミュージシャンはPAUL SIMONだという記述がありますが、それは間違いです。
この曲が収録されているのがこのアルバムです。
1968年にリリースされ全米109位を記録した、『HOLD ME TIGHT』です。
このアルバムは全編ロックステディで構成されています。
アメリカ人初のロックステディ作品集だということを抜きにしても、大変優れたアルバムです。
ジャマイカ音楽ファンの方が聴いても、満足できる内容だと思います。
JOHNNY NASHというのは非常に多才な人です。
「I CAN SEE CLEARLY NOW」や「HOLD ME TIGHT」は自作の曲ですし、自らアレンジやプロデュースもこなします。
また俳優としての一面も持っています。
そんな才能に溢れた彼ですが、他人の優れた楽曲を取り上げる柔軟性も持っています。
そういった柔軟性があるからこそ、ジャマイカの音楽にも興味を示したのでしょうね。
『HOLD ME TIGHT』でもWAILERS（ノースウエストのガレージ・バンドじゃないですよ）のPETER TOSHの楽曲を取り上げていますし、アルバム『I CAN SEE CLEARLY NOW』（72年、全米23位）ではBOB MARLEYの楽曲を4曲（1つは共作）を取り上げています。
アルバム『I CAN SEE CLEARLY NOW』に収録されているヒット曲（「STIR IT UP」全米13位）はBOB MARLEYの提供曲です。
このように彼はBOB MARLEY率いるWAILERSと非常に縁が深く、WAILERSの世界進出のきっかけを作った人でもあります。
ジャマイカの音楽を世界に広めるのに多大な貢献をしたJOHNNY NASHですが、黒人音楽ファンの方々からはイマイチ評価されていないような気がします。
コアなソウル・ミュージック・ファンの方からすると、こういう人はどこか中途半端に映るんですかね？
でも、ジャンル云々は関係なしに彼の楽曲は素晴らしいし、歌声にはしっかりと”ソウル”があると思いますよ！
もっと多くの音楽ファンの方々に彼の作品が知られてほしいと思います！
JIMMY CLIFFといえば、これも代表的な曲だと思います。
映画『クール・ランニング』の主題歌としても有名な「I CAN SEE CLEARLY NOW」です。
日本のドラマでもこの曲は使われていましたね！
この曲のオリジナルはアメリカのR&BシンガーJOHNNY NASHです。
JOHNNY NASHの「I CAN SEE CLEARLY NOW」は1972年に全米1位の大ヒットになりました。
JOHNNY NASHという人は、アメリカのミュージシャンとしてはいち早くジャマイカ音楽の魅力に気付いた人です。
英国ではわりと早くから知られていたジャマイカの音楽（スカ、ロックステディ、レゲエ）ですが、60年代のアメリカではほとんど話題になることがありませんでした。
64年にはMILLIE SMALLのスカ「MY BOY LOLLIPOP」がアメリカでも大ヒットしますが、それが大きなムーヴメントになることはありませんでした。
アメリカにも英国と同じようにジャマイカからの移民が多数存在していたはずですが、英国と違って他民族国家で人口も多く国土も広いアメリカだと、ジャマイカ系の人達はあまり目立つことがなかったのだと思われます。
JOHN LENNONのソロ・アルバム『MIND GAMES』のレコーディング中、アメリカのセッション・ミュージシャン達にレゲエのリズムを理解させるのが大変だったというエピソードがありますけど、70年代の前半でもアメリカのミュージシャンの多くにはジャマイカ特有のリズムへの免疫が無かったのでしょうね。
ジャマイカ音楽に対する英国とアメリカの温度差を物語るエピソードだと思います。
JOHNNY NASHがジャマイカの音楽に触れたのは、ジャマイカへのプロモーション・ツアーがきっかけでした。
ちょうどその頃にかの地で流行っていたのがロックステディでした。
ロックステディの独特なリズムに大きな衝撃を受けたJOHNNY NASHは、現地の腕利きミュージシャン達を起用してレコーディングを敢行します。
そうして生まれたのが、1968年のヒット曲「HOLD ME TIGHT」（全米5位）です。
これはメジャーなアメリカのミュージシャンによる初めてのジャマイカ録音、そして初の大ヒット曲です。
よく音楽関連の本だと、初めてジャマイカ録音を敢行したアメリカのミュージシャンはPAUL SIMONだという記述がありますが、それは間違いです。
この曲が収録されているのがこのアルバムです。
1968年にリリースされ全米109位を記録した、『HOLD ME TIGHT』です。
このアルバムは全編ロックステディで構成されています。
アメリカ人初のロックステディ作品集だということを抜きにしても、大変優れたアルバムです。
ジャマイカ音楽ファンの方が聴いても、満足できる内容だと思います。
JOHNNY NASHというのは非常に多才な人です。
「I CAN SEE CLEARLY NOW」や「HOLD ME TIGHT」は自作の曲ですし、自らアレンジやプロデュースもこなします。
また俳優としての一面も持っています。
そんな才能に溢れた彼ですが、他人の優れた楽曲を取り上げる柔軟性も持っています。
そういった柔軟性があるからこそ、ジャマイカの音楽にも興味を示したのでしょうね。
『HOLD ME TIGHT』でもWAILERS（ノースウエストのガレージ・バンドじゃないですよ）のPETER TOSHの楽曲を取り上げていますし、アルバム『I CAN SEE CLEARLY NOW』（72年、全米23位）ではBOB MARLEYの楽曲を4曲（1つは共作）を取り上げています。
アルバム『I CAN SEE CLEARLY NOW』に収録されているヒット曲（「STIR IT UP」全米13位）はBOB MARLEYの提供曲です。
このように彼はBOB MARLEY率いるWAILERSと非常に縁が深く、WAILERSの世界進出のきっかけを作った人でもあります。
ジャマイカの音楽を世界に広めるのに多大な貢献をしたJOHNNY NASHですが、黒人音楽ファンの方々からはイマイチ評価されていないような気がします。
コアなソウル・ミュージック・ファンの方からすると、こういう人はどこか中途半端に映るんですかね？
でも、ジャンル云々は関係なしに彼の楽曲は素晴らしいし、歌声にはしっかりと”ソウル”があると思いますよ！
もっと多くの音楽ファンの方々に彼の作品が知られてほしいと思います！
poposuke さん
デイヴ・クラーク・ファイヴやビートルズ、ローリング・ストーンズなどの60年代ブリティッシュ・ビートが大好きな40代です。
ここでは、その日に聴いた60年代のレコードやＣＤを中心に、色々なことを書き込んでいきたいと思います。
また、このブログについてのご意見・ご要望などがございましたら、お気軽にコメントをお寄せ下さい。
音楽に関するブログのリンクなども大歓迎です！
オマケのブログ：新・自己満足レコード館
QRコード
poposukeさん、こんばんは
うーん、勉強になりました。
ジョニー・ナッシュの’７２年のヒット曲は勿論知っていましたが、poposukeさんが指摘されたように彼の存在を特に意識したことは無かったです。
話は違いますが、映画００７シリーズの一作目（だと思います）って舞台のひとつがジャマイカで、そのシーンのバックでスカだったりブルー・ビートが流れていた記憶があります。
英国人にとって意外にジャマイカの音楽は身近だったのかも知れませんね。
by t-izu (2012-02-12 21:16)
t-izuさん こんばんは
007の音楽を手掛けたのはバイロン・リーだと思います。
ちなみにJOHNNY NASHが「HOLD ME TIGHT」を録音したのもバイロン・リーのスタジオだったはずです。
＞英国人にとって意外にジャマイカの音楽は身近だったのかも知れませんね。
ジャマイカは英連邦に属していますし、歴史的・社会的にも英国との結びつきが深いです。
英国へはジャマイカからの移民・出稼ぎが多かったでしょうし、ジャマイカへは観光目的で訪れる英国人も多かったことでしょう。
なので、英国人はジャマイカの音楽を耳にしやすい状況だったと思います。
JOHN LENNONにしても、BEATLESがロンドンに進出した前後には必ずブルー・ビートを耳にしていたはずです。
英国では60年代後半にちょっとしたレゲエ・ブームが起きていたくらいなので、ジャマイカの音楽は英国から世界へ発信された部分もありますよね！
by poposuke (2012-02-12 23:08)
おはようございます
JOHNNY NASH、初めて聴きましたが
かっこいいですね~
色々と勉強になります！
by Studio-Oz (2012-02-13 06:27)
poposukeさん、こんばんは
＞007の音楽を手掛けたのはバイロン・リーだと思います
「えっ、ジョン・バリーじゃないの」って思わずボケをかましちゃいましたけど、これってジャマイカの演奏シーンがバイロン・リーってことですよね。
恥ずかしながら今まで全く知りませんでした。今度ＤＶＤ探してもう一度見てみます。
ところでジョニー・ナッシュですけど、ソング・ライターとしても良い曲をかくし、ホント良いシンガーですね。
過小評価されているのは、米国のＲ＆Ｂシンガーがレゲエを歌うというスタンスがノヴェルティー的に捉えられたせいかも知れませんね。
正直私がそうでした。大いに認識を改めました。
再びpoposukeさんに感謝です。
by t-izu (2012-02-13 20:04)
I CAN SEE CLEARLY NOWが大好きで
良く聴いていた頃、友人も気に入ったらしく
ベスト盤を買いに行って買ってきたのは
ジョニー・キャッシュのベスト盤・・・
入ってないよと憤慨した思い出があります。。。
キャッシュさんのベスト盤は格安で引き取りました。。。
by VooDoo-Boogie (2012-02-13 23:32)
Studio-Ozさん こんばんは
nice!＆コメントありがとうございます♪
JOHNNY NASHはそれなりにヒット曲が多かったにもかかわらず、あまり評価されていない人だと思います。
でも、『I CAN SEE CLEARLY NOW』のCDは今でも簡単に入手可能ですし、価格も非常に安いです。
機会があれば是非聴いてみてくださいね！
by poposuke (2012-02-14 00:58)
t-izuさん こんばんは
正確には007の演奏シーンでしたね（苦笑）
＞過小評価されているのは、米国のＲ＆Ｂシンガーがレゲエを歌うというスタンスがノヴェルティー的に捉えられたせいかも知れませんね。
私もそう思います。
でも、同じような時期にレゲエを取り上げたPAUL SIMONやERIC CLAPTONは絶賛されるのに・・・
なんか変ですよね（笑）
by poposuke (2012-02-14 01:04)
VooDoo-Boogieさん こんばんは
nice!＆コメントありがとうございます♪
JOHNNY CASHとJOHNNY NASH・・・
たしかに一字違いで紛らわしいですね（笑）
でも、JOHNNY CASHのあの声で「I CAN SEE CLEARLY NOW」を歌われると、ちょっと怖い気がします（苦笑）
by poposuke (2012-02-14 01:09)
りぼんさん こんばんは
nice!ありがとうございました♪
by poposuke (2012-02-14 01:10)
thisisajinさん こんばんは
nice!ありがとうございました♪
by poposuke (2012-02-14 01:11)
DEBDYLANさん こんばんは
nice!ありがとうございました♪
by poposuke (2012-02-14 01:12)
こんばんは。
勿論ジミーのオリジナルも好きですが、日本のメロコアバンド「BEAT CRUSADERS」のカヴァーがすごい良くて、そっちの印象が強いです。
by ryo (2012-02-14 23:42)
ryoさん こんばんは
コメントありがとうございます♪
それは「I CAN SEE CLEARLY NOW」のカヴァーなのですか？
私は未聴なので、機会があれば聴いてみたいと思います！
by poposuke (2012-02-14 23:52)