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BEATLEMANIA [MERSEY BEAT]

BEATLESの登場から始まった空前のマージ―ビート・ブームは様々な怪しいアルバムを生み出しました。

例えば、マージ―ビートの本場である英国で発売されたこんなのや、
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こんなの、
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それにこんなのです。
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ただ、「BEATLES」というキーワードで限定した内容のアルバムになると意外と少ないです。

BEATLESの曲オンリーの英国盤だと、
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この2枚くらいでしょうか。
前者はDECCA系の廉価レーベルACE OF CLUBSから出ていたMERSEYBOYSのアルバム、後者はFONTANA SPECIALから出ていたKOPPYKATSの2枚組(!)アルバムです。
ちなみにKOPPYKATSの正体はリヴァプールの中堅バンド、IAN & ZODIACSです。

リヴァプールから遠く離れたアメリカではかなり怪しげなBEATLESもどきのアルバムが数多く発売されておりましたが、さすがに本場の英国ではまがい物アルバムを出すわけにいかなかったのでしょう(笑)

と思っていましたが、こんな変なのが英国で発売されておりました。
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『BEATLEMANIA』なるタイトルのアルバムです。

レーベルです。
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アーティスト名の表記はレーベルにもジャケットにもありません。
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TOP SIXというレーベルはあまり聞いたことがありませんでしたが、
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どうやらPYE系列の廉価レーベルだったようですね。

収録曲はこんな感じです。
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この手の廉価アルバムにはよくあることですが、ジャケットにラミネート・コーティングは施されておりません。
ジャケットの背部分の表記も当然ですが何もありません(笑)

また、これもいつものことではありますが、このような企画盤は低予算で制作されています。
(たぶん)スタジオ・ミュージシャンによる一発録りの演奏はヨレヨレですし、録音は非常にチープです。

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FOURMOST "THE FOURMOST SOUND" [MERSEY BEAT]

先日入手したFOURMOSTの1stEPです。
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1964年にリリースされた本作は全英15位を記録しました。

このEPの収録曲は、
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彼らの2ndシングル「I'M IN LOVE」(全英17位)のA・B面と、
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デビュー・シングル「HELLO LITTLE GIRL」(全英9位)のA・B面です。

BEATLESファンの方ならご存知でしょうが、「HELLO LITTLE GIRL」と「I'M IN LOVE」はLENNON-McCARTNEYの提供曲です。
元々、「HELLO LITTLE GIRL」はGERRY & PACEMAKERSの3rdシングル用として、「I'M IN LOVE」はBILLY J. KRAMER WITH DAKOTAS用のシングルとしてレコーディングまでされていましたが、両方ともお蔵入りになってしまったため、最終的に同じBRIAN EPSTEINのマネージメント下でデビューすることになったFOURMOSTに振り分けられることになりました。

ちなみにPACEMAKERS版の「HELLO LITTLE GIRL」はかなり良い出来です。
そのままシングルとしてリリースされたとしても大ヒットしたと思われますけど、PACEMAKERSはライバル・バンドの曲なんてやりたくなかったのでしょうね。
代わりにリリースされたのが「YOU'LL NEVER WALK ALONE」です。
今ではサッカー・ファンにすっかりお馴染みの曲ですね。

BILLY J. KRAMER版の「I'M IN LOVE」も決して悪くはない出来です。
この時期のBILLY Jにしては珍しく(未完成テイクということもあるのでしょうが)ちょっとシャウト気味に荒々しく歌っています。
でも、結局ボツになってしまったのは、そんな彼の荒っぽい歌い方がマネージメントや制作者側のイメージしていたものとは違っていたからなのでしょうね。
BRIAN EPSTEINやGEORGE MARTINは彼をクルーナー系シンガーとして売り出したかったのだと思います。
その方がBEATLESやPACEMAKERSとの住み分けが確実にできますからね。
BILLY J自身はR&Bシンガーを目指していたみたいですが・・・
あと、デビュー・シングルから3曲続けてLENNON-McCARTNEY提供曲だったのも問題があったのかもしれません。
それで、代わりに出たシングルが「LITTLE CHILDREN」。
彼の代表曲のひとつでもありますが、個人的にはちょっと・・・

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"FERRY CROSS THE MERSEY" US盤 [MERSEY BEAT]

いずれ「新・自己満足レコード館」でも取り上げますが、GERRY & PACEMAKERS主演映画のサントラ盤、『FERRY CROSS THE MERSEY』にはUK盤とジャケット・デザインが異なるUS盤が存在します。
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このジャケット写真はマージー・ビートの聖地、CAVERN CLUBでの演奏シーンです。

演奏しているのは「WHY OH WHY」(または「SLOW DOWN」)です。
このシーンは映画の序盤で出てきます。

UK盤と異なっているのはジャケット・デザインだけではありません。
その中身も大きく異なっています。

まず、UK盤の収録曲です。

SIDE1
1. IT'S GONNA BE ALLRIGHT
2. WHY OH WHY
3. FALL IN LOVE
4. THINK ABOUT LOVE
5. I LOVE YOU TOO (FOURMOST)
6. ALL QUIET ON THE MERSEY FRONT (GEORGE MARTIN ORCHESTRA)
SIDE2
1. THIS THING CALLED LOVE
2. BABY YOU'RE SO GOOD TO ME
3. I'LL WAIT FOR YOU
4. SHE'S THE ONLY GIRL FOR ME
5. IS IT LOVE (CILLA BLACK)
6. FERRY CROSS THE MERSEY

続いて、US盤の収録曲です。

SIDE1
1. FERRY CROSS THE MERSEY
2. IT'S GONNA BE ALLRIGHT
3. WHY OH WHY
4. I GOTTA WOMAN (BLACK KNIGHTS)
5. FALL IN LOVE
6. THINK ABOUT LOVE
SIDE2
1. THIS THING CALLED LOVE
2. BABY YOU'RE SO GOOD TO ME
3. I'LL WAIT FOR YOU
4. SHAKE A TAIL FEATHER (EARL ROYCE & THE OLYMPICS)
5. SHE'S THE ONLY GIRL FOR ME
6. WHY DON'T YOU LOVE ME (BLACKWELLS)

どちらも曲数は12曲で一緒ですけど、曲順がかなり違っています。
また、US盤にはFOURMOSTやCILLA BLACK、GEORGE MARTINの曲が収録されておりません。

それはこのアルバムが米UNITED ARTISTSからリリースされているのと関係しています。
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通常、PACEMAKERSのUS盤は米LAURIEから発売されていましたが、このアルバムだけはサントラ盤ということもあって、例外的に映画の配給先である米UNITED ARTISTSからリリースされました。

しかし、これが面白くなかった(?)のがCILLA BLACKやFOURMOSTの(アメリカでの)所属先である米CAPITOLです。
ただでさえUS盤『A HARD DAY'S NIGHT』の大ヒットを横目で見て悔しい思いをしていたのに、憎らしい(?)米UNITED ARTISTSにこれ以上塩を送ることなんてできません。
CILLA BLACKやFOURMOSTの曲が米UNITED ARTISTS盤に収録されていないのは、レコード会社間の契約問題のためかと思われます。
この当時、BRIAN EPSTEINが本当に売り出したかったのはPACEMAKERSよりもCILLA BLACKだったはずなんですけどね(苦笑)

その代わりに収録されたのが、BLACK KNIGHTSとEARL ROYCE & OLYMPICS、BLACKWELLSの3組のマージー・ビート勢です。
無名のグループだったBLACK KNIGHTSとBLACKWELLSはオーデションに受かって映画に出演したものかと思われますけど、既にメジャー・デビューしていたEARL ROYCE & OLYMPICSはどうだったのでしょうか?
案外、GEORGE MARTINの推薦だったのかもしれませんね。
EARL ROYCE & OLYMPICSについては、以前このブログでも記事にしています。
ちなみに、映画のオーデションではKUBAS(後に英COLUMBIAから激レア・アルバムを1枚残すことになるKOOBAS)も合格しましたが、残念ながら劇中で彼らの曲だけがほんの少し使われただけでした。

この3組とFOURMOST、CILLA BLACKは映画の後半(バンド・コンテストのシーン)で登場します。
しかし、FOURMOST、CILLA BLACKとの扱いの差は歴然で、3組の演奏シーンはごく僅かです。
それでも映画に出演することができ、ヒット・アルバムにも曲を収録することができた彼らは非常に幸運だったと思います。

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GERRY & THE PACEMAKERS [MERSEY BEAT]

今日はおまけのブログ『新・自己満足レコード館』で、GERRY & PACEMAKERSの1stアルバムを取り上げました。

そして、次回はこの傑作アルバムが登場予定です。
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この『FERRY CROSS THE MERSEY』は同名映画のサントラ盤ですが、同じようなアルバムであるBEATLESの『A HARD DAY'S NIGHT』や『HELP!』と比べても遜色ない内容です。
というか、個人的には『HELP!』だったら、こちらの方が断然上だと思っています。

それは映画でも同様です。

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DENNY SEYTON & THE SABRES "IT'S THE GEAR (14 HITS) [MERSEY BEAT]

最近、なぜか聴く機会が多いレコードです。

DENNY SEYTON & SABRESの『IT'S THE GEAR』です。
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ちなみにジャケットの写真は彼らではありません(笑)

DENNY SEYTON & SABRESはリバプール出身のマージー・ビート・グループです。
彼らは英MERCURYから数枚のシングルをリリースしましたが、3rdシングルが超マイナー・ヒットを記録した以外は、ほとんど話題になることがありませんでした。

しかし、彼らは同郷のBEATLESなどと同様、ドイツ巡業などで鍛え上げられた実力派グループでした。

そんな実力派の彼らに舞い込んだのが、当時のヒット曲をカバーする企画盤の仕事でした。

このような企画盤は制作費を極力抑えてナンボの世界です。
彼らのように実力はあってもギャラが安そうなビート・グループはうってつけ存在です。
また、この手の企画盤では様々な種類の曲を演奏しなければいけませんが、彼らは水準以上の演奏力があると評価されていたのでしょう。

勿論、この企画盤は空前のビート・ブームに便乗したものです。
収録曲はこんな感じです。
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このアルバム、良い曲とイマイチな曲の差がはっきりしています。
「HIPPY HIPPY SHAKE」や「GOOD GOLLY MISS MOLLY」なんかの出来は悪くないですし、「NOT FADE AWAY」はなかなかカッコいいです。
彼らはこの手の硬派な感じのR&BやR&Rをやりたかったのでしょう。

それとは対照的にBEATLESのカバー曲などは、ややイマイチです。
彼らの本領が発揮された感じの「NOT FADE AWAY」なんかと比べると、それらは明らかにロー・テンションな演奏です。
「CAN'T BUY ME LOVE」なんかは、元気があるのは最初のうちだけです(笑)
これらの曲は仕事だから渋々演奏したのかもしれませんね。
いくら気乗りしない曲だとしても、もう少し楽しそうにやった方がいいと思います(苦笑)

また、DC5のカバー2曲は気の毒なくらいスカスカなサウンドです。
本家のサウンドとは、これが同じ曲なのか!?というくらいの大きな違いがあります。
これはこの手の企画盤にありがちな安っぽいプロダクションのせいで、彼らの責任ではないのですが・・・
それにしても変なところでDC5サウンドの凄さを実感できました(笑)

本作での彼らはいろいろなタイプの楽曲をそつなく演奏していますが、やや柔軟さに欠ける感じがします。
やはり、良い曲とそうでない曲の差が大きすぎるのが気になりますね。
彼らにはどんな曲であっても水準以上に聴かせる力量が不足しているように感じます。
この辺がそれなりに実力があってもメジャーになりきれなかった要因なのかもしれません。

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BILLY J. KRAMER WITH THE DAKOTAS "LITTLE CHILDREN" [MERSEY BEAT]

最近はネットでの買い物といえばeBay UKばかりだったのですが、先日しばらくぶりに某国内ネット・オークションでレコードを購入しました。

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BILLY J. KRAMER WITH DAKOTASのUS1stアルバム、『LITTLE CHILDREN』です。

1964年にリリースされ全米48位まで上昇した本作には、「BAD TO ME」(全米9位)、「I'LL KEEP YOU SATISFIED」(全米30位)、LITTLE CHILDREN(全米7位)が収録されています。

このUS盤の収録曲ですが、UKアルバム『LISTEN』の紙ジャケCDを持っていれば全て聴くことができます。
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なので、このアルバムは上記のCDをお持ちの方には不要かもしれません。
しかし、曲順が違えば全体的な雰囲気もかなり違ってきます。
ヒット・シングルを中心に組み立てられているUS盤には、ヒット曲抜きのUK盤とは違った楽しみ方があるはずです。
ジャケットもUS盤の方がカッコいいですしね(笑)

それに、やはりLENNON- McCARTNEYコンビの曲が収録されているのは魅力的です!




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BILLY J. KRAMER WITH THE DAKOTAS "I'LL KEEP YOU SATISFIED" [MERSEY BEAT]

このアルバムはLENNON-McCARTNEYの「I'LL KEEP YOU SATISFIED」をアナログで聴きたくて購入しました。

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彼らのUS2ndアルバムとして1964年にリリースされた本作には、
「I'LL KEEP YOU SATISFIED」(全米30位)、
「FROM A WINDOW」(全米23位)、
が収録されています。

本作に収録されている曲の殆どは現行の紙ジャケCDで聴くことが出来ます。
紙ジャケCDで聴くことが出来ないのは、本作の最後に収録されているインスト・ナンバー「CRUEL SURF」だけです。
ただ、このインストはそれほど魅力的ではありません。

それならこのUS盤に価値がないかというと、そんなことはありません。

まず、このジャケットはBILLY J.のアルバムの中で最もカッコよく見えると思います。
(実にアメリカ盤らしいデザインですよね!)

それに、このUSオリジナルのモノラル盤の音はUKオリジナル盤ほどではありませんが、なかなかの迫力です。
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そして、何よりもLENNON-McCARTNEY提供曲の「I'LL KEEP YOU SATISFIED」と「FROM A WINDOW」が素晴らしい!

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BILLY J. KRAMER WITH THE DAKOTAS "TRAINS AND BOATS AND PLANES" [MERSEY BEAT]

BILLY J. KRAMER WITH THE DAKOTASの実質的なラスト・アルバムです。

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アメリカでの通算3作目として、1965年にリリースされた本作には、
「TRAINS AND BOATS AND PLANES」(全米47位)、
が収録されています。

本作はアメリカのみで発売された実質的なラスト・アルバムです。
このようにアメリカのみで発売されたラスト・アルバムには当りが多いというのが私の持論(?)ですが、本作もその例外ではありません。
(勿論、例外もあります。例、YARDBIRDS『LITTLE GAMES』)

本作は彼の残したアルバム(UK盤『LISTEN!』を含む)の中で最もロック色が強い作品です。
小ヒットしたタイトル曲や「TWILIGHT TIME」、「UNDERS THE BOARDWALK」なんかは、今までのおっとりとした彼のイメージに合っている端正なマージー・ビートですが、他には勢いのある楽曲が数多く収録されています。
これらの曲では彼の熱いヴォーカルを聴くことができます。
個人的には「WHEN YOU WALK IN THE ROOM」や「SNEAKING AROUND」、「TO TAKE HER PLACE」、「DON'T DO IT NO MORE」での熱唱が気に入っています。

また、これまではバック・バンドとしての手堅い演奏に徹してきたDAKOTASも、このアルバムでは今まで以上に存在感が増していると思います。
そのため、本作では”バンドとしての一体感”が最も感じられます。
特に本作に収録されている2曲のライヴ録音(「TENNESSEE WALTZ」と「IRRESISTIBLE YOU」)では、BILLY Jのヴォーカルを含めて最高に魅力的な演奏を聴かせてくれます。
「TENNESSEE WALTZ」の歯切れのいいギターはMICK GREENによるものでしょうか?

本作は、BILLY Jの気合の入った歌唱と、いつ聴いても素晴らしいDAKOTASの演奏、そして質の高い楽曲の数々と、三拍子揃った好内容のアルバムだと思います。

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GERRY & THE PACEMAKERS "HOW DO YOU LIKE IT ?" [MERSEY BEAT]

今回はマージー・ビート界の横綱クラスの登場です。

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1963年にリリースされた本作には、
「YOU'LL NEVER WALK ALONE」(全英1位)、
が収録されています。
ちなみに「HOW DO YOU DO IT」と「I LIKE IT」の2曲の全英No.1シングルは収録されておりません。

彼らは多くの誤解を受けているグループです。

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SEARCHERS "SUGAR & SPICE" [MERSEY BEAT]

SEARCHERSの2ndアルバムです。

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1963年にリリースされ、全英5位まで上昇した本作には、
「SUGAR & SPICE」(全英2位)、
が収録されています。


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