ANIMALSの最高傑作アルバムです。



1966年にアメリカのみでリリースされた本作は全米33位を記録しました。

本作は契約上の関係(?)からか、ANIMALSが解散した直後に収録されました。
収録当時の人間関係がどのようになっていたのかは知る由もありませんが、やけに攻撃的なERIC BURDONのヴォーカルと、緊張感溢れるバックのサウンドが大変印象的です。

このアルバムには捨て曲がありません。
収録曲の半分はR&Bやブルースのカバーですが、どれも素晴らしい仕上りになっています。
特にERIC BURDONのヴォーカルは何かにとりつかれたかのような迫力があります。

彼らのオリジナル曲も佳曲揃いです。
ここではHILTON VALENTINEのギターが大活躍しています。
ギターが中心のサウンドは、ALAN PRICEのキーボードがサウンドの軸になっていた初期の頃とは全く違っています。
さらに、曲によってはファズ・ギターを多用しているので、ガレージ的な要素もかなり強くなっています。

1966年はBEATLESの『REVOLVER』などに代表される実験的なサウンドが時代の最先端でした。
しかし、英米共にヒット曲を連発していた超メジャー・グループの彼らが、時代の流れに背を向けるようなガレージR&B路線を歩んでいたのは興味深いことでありますし、とても痛快なことだと思います。
(しかし、翌年のERIC BURDONはそこから遠い世界へ行ってしまいますが・・・)