1966年のマージー・ビート、第三弾です。

今度は”1966年モデル”のマージー・ビートです。

MERSEYSの「SORROW」です。

MERSEYSは地元リヴァプールでポストBEATLESとして騒がれたMERSEYBEATSの残党二人(BILLY KINSLEYとTONY CRANE)によって結成されたポップ・デュオです。

彼らのデビュー作でもあるこのシングルは全英4位まで上昇しました。
この時期のマージー勢としては特大ヒットです。
後にこの曲はDAVID BOWIEが取り上げたことで、もっと有名になります。

この曲のオリジナルは「HANG ON SLOOPY」の大ヒットでお馴染みのアメリカの4人組ロック・グループMcCOYSです。
作者はMcCOYSをプロデュースしていたプロデューサー/コンポーザー・チーム、F.G.G.プロダクションズです。
F.G.G.プロダクションズは偽オーストラリア人名義のインチキ・ユニットSTRANGELOVESとしての活動でも知られています。

McCOYSのオリジナルは比較的シンプルなアレンジのフォーク・ロックですが、MERSEYS版は絵に描いたようなポップ・サイケに生まれ変わっています。


これぞ1966年バージョンのマージー・ビートです!
MERSEYS版「SORROW」が発売されたのは66年の春です。
まだアメリカ西海岸でのマイナーなムーヴメントであったサイケの要素をいち早く取り上げたセンスはさすがです。
とはいっても、彼らはこの曲がヒットしただけの一発屋に終わってしまいましたが・・・

ちなみにこのシングルのプロデュースはKIT LAMBERTです。
ご存知の方も多いと思いますが、彼はWHOのマネージャー兼プロデューサーだった人です。
このシングルは彼のベスト・ワークだと思います。

また、これも多くの方がご存知かと思いますが、MERSEYS版「SORROW」はBEATLESのこの曲にも多大な影響を与えています。