このシングルは前に少しだけ取り上げたことがありましたね。

DOWLANDSの「ALL MY LOVING」です。

1963年に彼らの1stシングルとしてリリースされた本作は全英33位まで上昇しました。

DOWLANDSはDAVEとGORDONのDOWNLAND兄弟と、そのバック・バンドであるSOUNDTRACKSによるユニット(?)です。
このユニットのプロデュースを手掛けたのは奇才JOE MEEKです。
また、バック・バンドのSOUNDTRACKSには、後にKING CRIMSONのメンバーになる人達も参加していました。

言うまでもないことですが、「ALL MY LOVING」はBEATLESのカバーです。
BRIAN EPSTEINやGEORGE MARTINが絡んでいないBEATLESカバーとしては、かなり早い時期の作品だと思います。
ただ、彼らはデビュー前のBEATLESとパッケージ・ツアーでドサ回りした経験があるので、BEATLESとの交流も多少はあったのかもしれません。

そんなDOWLANDS版「ALL MY LOVING」ですが、JOE MEEK特有のスペーシーでぶっ飛んだサウンドではなく、妙にまったりとした脱力系カバーになっています。
はっきり言って本家BEATLES版の方が圧倒的にカッコ良く聴こえますけど、これはこれで彼らの個性がしっかり発揮されているような気がします。
BEATLESと同じEMI系アーティストのカバーとは全く違った雰囲気に仕上がっているのが面白いですね!