THE BUGGSの『THE BEETLE BEAT』です。
ジャケットには「THE ORIGINAL LIVERPOOL SOUND」、「RECORDED IN ENGLAND」の表記がありますが、どちらも嘘です。
これはアメリカ人によるアメリカ録音のでっち上げ企画盤です。
それにBEATLESカバー以外の曲のタイトルを勝手に変更しています。
本当にやりたい放題です(笑)
ハーフ・シャドウ風の裏ジャケです。
ライナーにも「オリジナルのリヴァプール・サウンド」やら「英国で録音」などと誇らしげに書いてありますが、勿論デタラメです。
CORONET RECORDSはあまり聞かないレーベルです。
当然ですが、レーベル面はひと回り小さな省エネ(?)ラベルです。
このアルバムは
過去記事があります。
このグループ名のTHE BUGGS(虫達)はBEATLES(カブト虫)を安易にイメージしたのでしょうけど、これは色んな意味で虫けら以下のアルバムです(笑)
しかし、これは個人的に初めて入手した怪しいアルバムなので、思い入れが深いのも事実です(笑)
ジャケットの背表紙:表記なし
レーベル:省エネラベル
特記事項:ジャケットに「RECORDED IN ENGLAND」の表記あり
怪しい度:★★★★★
次は、THE BEARCUTSの『THE BEARCUTS SWING IN BEATLEMANIA』です。
ひどいジャケットです(笑)
これもBEATLESから虫をイメージしたイラストなんでしょうけど、悪い冗談としか思えません。
全10曲中6曲がBEATLESカバーで、残りがインスト曲です。
SOMERSETというあまり聞かないレーベルからのステレオ盤ですが、驚くことにBEATLESカバーの6曲はモノラルでした。
疑似ステレオにもなっていません。
(ちなみに残りのインスト曲はちゃんとステレオ録音になっています。)
というか、このBEATLESカバーはどこかで聴いたことがあるような・・・
そうです!これは「
怪しいビート・ブーム便乗企画盤 ~ 英国編」で取り上げた、英TOP SIXの『BEATLEMANIA』に収録されている曲でした。
なので、ジャケットにある「RECORDED IN ENGLAND」の表記はまんざら嘘でもありません。
ただ、あんまりビート・グループっぽくない雰囲気のインスト曲は、アメリカのスタジオ・ミュージシャンによる演奏・録音だと思います。
これらの演奏は普通に上手いです。
それにしても英国録音と米国(?)録音の差が色んな意味でありすぎです。
ジャケットの背表紙:表記なし
レーベル:通常
特記事項:ジャケットに「RECORDED IN LONDON, ENGLAND」の表記あり
怪しい度:★★★★★
続けて、THE LIVERPOOLSの『BEATLES MANIA! IN THE U.S.A』です。
BEATLESがアメリカに与えた衝撃は音楽面だけではなく、彼らのヘアスタイル「マッシュルーム・カット」、「モップ・トップ」も大きかったようです。
この手の企画盤のジャケットには、このように髪型を強調したデザインが多いです。
それにしてもTHE LIVERPOOLSというネーミングは何のひねりもありません。
WYNCOTEはCAMEO/PARKWAY系の廉価レーベルです。
本体のCAMEO/PARKWAY自体が流行物には敏感なレーベルですが・・・
左右泣き別れステレオ盤です。
このアルバムについては、いつもお世話になっている音楽ブログ『
analog Beat』に
詳しい記事があります。
ジャケットの背表紙:表記なし
レーベル:通常
怪しい度:★★★★
それに続けて、THE WEASELSの『THE LIVERPOOL BEAT』です。
ジャケットは曲名など文字だけです。
変なイラストやインチキな表記が無いと、ちょっとだけ寂しい気がします。
裏ジャケは広告になっています。
レーベルはメジャー系のMERCURY WINGです。
ステレオ盤です。メジャー系とあって録音状態は良好です。
THE WEASELSについての詳しいことは不明ですが、恐らくスタジオ・ミュージシャンによる演奏だと思います。
歌も演奏も巧く、どの曲もそつなくこなしている感じですが、今ひとつ面白味に欠けています。
メジャー系レーベルの企画盤ということで、今回の記事の中で最も安心して聴ける内容ではありますが・・・
ジャケットの背表紙:表記なし
レーベル:通常
怪しい度:★★
最後は怪しいアルバム2連発です。
まずはTHE MANCHESTERSの『BEATLERAMA』です。
これもありがちな「モップ・トップ」をイラストにしたジャケットです。
DIPLOMATは胡散臭い企画盤を多数出しているレーベルです。
勿論、省エネラベルです。
左右泣き別れステレオ盤です。
そして、驚きの続編、『BEATLERAMA VOL.2』です。
こっちのイラストの方がビート・グループらしくていい感じです(本当か?)
裏ジャケは1作目と共通です。
レーベルはやっぱり省エネラベルです。
ステレオ盤ですが、どういうわけか疑似ステレオです。
これらのアルバムについては過去記事があります。
過去記事1過去記事2過去記事3THE MANCHESTERSの正体はアメリカのフラット・ロック・グループ、THE CHARTBUSTERSです。
なので、これらのアルバムもアメリカ人によるアメリカ録音盤です。
ちなみにTHE CHARTBUSTERSは「SHE'S THE ONE」(1964年 全米33位)、「WHY」(1964年 全米92位)のヒット曲を持っています。
自分名義のオリジナル・アルバムを残せなかった彼らですが、上記のヒット2曲は『VOL.2』の方に収録されています。
『VOL.2』は「PLEASE, PLEASE ME」と「MY BONNIE」のBEATLESカバーを除けば、実質彼らのアルバムと言えなくもありません。
なので、フラット・ロック好きの方にはお勧めできる内容かもしれません。
そんな人はごく少数でしょうが・・・
『BEATLERAMA』
ジャケットの背表紙:表記なし
レーベル:省エネラベル
特記事項:ジャケットにやや微妙な「THE NEW SOUND FROM ENGLAND」表記あり
怪しい度:★★★★
『BEATLERAMA VOL.2』
ジャケットの背表紙:表記なし
レーベル:省エネラベル
特記事項:ジャケットにやや微妙な「THE NEW SOUND FROM ENGLAND」表記あり
怪しい度:★★★
それにしても「THE MANCHESTERS」という名前はどこから出てきたのでしょうか?
『VOL.2』の方はTHE CHARTBUSTERS名義でも良かったような気がします。
それでも「THE LIVERPOOLS」よりはちょっとだけマシなネーミングですけどね。
現在、私が所有している怪しいアメリカ盤はこの6枚のみです。
他にも怪しい企画盤はまだまだ存在します。
それらは入手次第、記事にしたいと思います!