私が高校3年生の時、元ANIMALSのERIC BURDONのライヴを観に行きました。
そのライヴはとても小さな会場で行われており、ERIC BURDONは私から僅か数m先で歌っていました。
それ以来、ERIC BURDONは私にとって特別なヴォーカリストになりました。
その時に印象に残った曲は有名な「朝日のあたる家」などではなく、その当時は全く知らなかったこの曲でした。
ERIC BURDON & WARの「SPILL THE WINE」です。
この曲がその時(今もですが)一番カッコいいと思いました。
ご存知の通り、ERIC BURDONと別れた後のWARは大ヒットを連発し、現在でも高い評価を受けていますが、このERIC BURDON & WARは全くといっていいほど無視されています。
しかし、彼らの残した2枚のアルバムはどちらも完成度が非常に高い傑作です。
(『ERIC BURDON DECLARES ”WAR”』と『THE BLACK-MAN’S BURDON』です。私が所有しているのは、どちらも国内アナログ盤です。)
これらのアルバムでは、ラテンやジャズ、ファンク等を貪欲に取り入れたWARの高い音楽性や優れた演奏能力は勿論のこと、主役たるERIC BURDONの歌唱も負けず劣らず素晴らしいものになっています。
ここでのERIC BURDONは表現力や深みを増し、更なる新境地を切り開いたと言えるでしょう。
特に大ヒット曲「SPILL THE WINE」(全米3位)に代表されるような、自由奔放なヴォーカル・スタイルが実に魅力的です。
ERIC BURDON & WARが残した2枚のアルバムは、ERIC BURDONの側から見てもWARの側から見ても文句なしの傑作だと思います。
しかし、どういうわけか現在では全く忘れさられた状態になっています。
今では国内盤CDも出ていないようです。
これらのアルバムはANIMALSやWARに関心のある方だけではなく、全ての音楽好きの方にお薦め出来る素晴らしい内容です。
今後、紙ジャケCDなどの形できちんと再発化してほしいと思います。
個人的にはERIC BURDONの長いキャリアの中で、ERIC BURDON & WAR時代が一番好きなのですが、60年代の直球勝負なERIC BURDONもやっぱりいいですね。
この曲もライヴの時はカッコ良かったです!