このブログでは以前ANIMALS~ERIC BURDONを取り上げていましたが、ERIC BURDONと共通点の多いシンガーがVAN MORRISONです。

アイドル性のひとかけらもないルックス(失礼!)や、気難しそうな性格、地方出身者であること、そして超個性的なヴォーカル・スタイル等々、この二人は似ている点が数多くあります。

そんなVAN MORRISONがTHEM離脱後に、THEM時代にも関係があった米国人プロデューサー、BERT BERNSの招きでアメリカに渡って制作されたのが本作です。


1967年にリリースされ、全米182位を記録した本作には、
「BROWN EYED GIRL」(全米10位)、
が収録されています。

本作での彼はTHEM時代のガレージ的な要素を封印し、適度にポップなブルー・アイド・ソウル路線を歩んでいます。

本作の目玉は「BROWN EYED GIRL」という大ヒット曲です。
この曲はヒットするのも当然の傑作ですが、他の収録曲も悪くはありません。
ちなみに本作に収録されている全8曲の内、6曲が彼のオリジナル曲です。
さすがに10分近くある長尺ナンバー「T.B. SHEETS」なんかは少々ダレてしまいますが、「SPANISH ROSE」などの佳曲も含まれており、全体的には楽しめる内容のアルバムだと思います。
さらに、これらの曲における彼のソウルフルな熱唱も最高です。
当たり前のことではありますが、このアルバムでは彼が非常に優れたシンガーであることを再認識させてくれます。

本作は彼特有の”気難しさ”などは微塵も感じさせない、親しみやすいアルバムだと思います。
何かに苛立っているようなTHEM時代の攻撃的な彼も魅力的ではありますが、このようにポップで楽しい(?)ヒット・メーカーとしての彼も大変魅力的だと思います。