WAYNE FONTANA離脱後のMINDBENDERSのUS盤です。


1966年にリリースされ、全米92位まで上昇した本作には、
「A GROOVY KIND OF LOVE」(全米2位)、
が収録されています。

本作が発表される前年に、グループの顔であったリード・ヴォーカリストのWAYNE FONTANAがグループを脱退してしまいました。
当時の(今もかな?)ビート・グループにとって、グループの看板であるリード・ヴォーカリストの脱退は致命的なダメージでした。
しかし、彼らはギタリストのERIC STWARTをリード・ヴォーカルに据え、トリオ編成でグループの存続を図ります。
そして、シングル「A GROOVY KIND OF LOVE」が英米両国で起死回生の大ヒットになり、彼らは改めて人気グループの仲間入りを果たします。

そうした状況の中、彼らのアメリカで唯一のアルバムとしてリリースされたのが本作です。

看板ヴォーカリストが抜けた不安よりも、自分達の好きな事を出来る喜びが勝っているのでしょうか?本作は全体的に明るい雰囲気に包まれています。
また、WAYNE FONTANA在籍時と比較すると、よりポップになり親しみやすいサウンドになっているように感じます。
本作には大ヒットした「A GROOVY KIND OF LOVE」をはじめ、やや甘めの曲が多いのですが、「SEVENTH SON」などの渋めの曲も含まれていますし、ERIC STEWARTの熱いロック魂が爆発する曲も含まれています。
ERIC STWARTは決して器用なヴォーカリストではありませんが、彼の若気の至りのようなヴォーカルはWAYNE FONTANAのクールな歌唱とは対照的です。

WAYNE FONTANA在籍時と脱退後では、どちらが良いのかは好みが分かれるところではありますが、個人的にはこちらの方が聴きやすくていい感じがします。
でも、同じヒット曲なら「A GROOVY KIND OF LOVE」よりも、「GAME OF LOVE」の方が断然いいと思います!


このUS盤は彼らのUK1stアルバム『THE MINDBENDERS』の収録曲を基準にしていますが、収録曲の内容と曲順が変更されています。
また、ジャケット・デザインも変更されています。