以前にも書きましたが、私はベスト盤など編集盤の類があまり好きではありません。

私がベスト盤を複数枚持っているアーティストといえば、DAVE CLARK FIVEにBEATLES、ROLLING STONES、それにELVIS PRESLEYくらいでしょうか。

そんな私が持っている数少ない編集盤のひとつがこのアルバムです。



英国におけるKINKS初の編集盤として1966年にリリースされた本作には、

「A WELL RESPECTED MAN」、
「WHERE HAVE ALL THE GOOD TIMES GONE」、
「TILL THE END OF THE DAY」(全米8位)、
「SET ME FREE」(全英2位)、
「TIRED OF WAUTING FOR YOU」(全英1位)、
「ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT」(全英2位)、
「I GOTTA MOVE」、
「DON'T YOU FRET」、
「WAIT TILL THE SUMMER COMES ALONG」、
「YOU REALLY GOT ME」(全英1位)、

が収録されています。

この編集盤は65年までに発表されたヒット曲や、オリジナル・アルバムに未収録だった曲で構成されています。
編集盤としては特に可もなく不可もなくといった感じの選曲ですが、冒頭の曲が大ヒット・シングルではなく、「A WELL RESPECTED MAN」で始まるのが本作のミソだと思います。
この曲はアメリカではシングル・カットされてまずまずのヒットを記録したものの、イギリスではEPにしか収録されておりませんでした。
いきなりこの曲で始まるということが、その後のKINKSの方向性を暗示していると思います。


ちなみに、本作の前のアルバムが『KONTROVERSY』、次のアルバムが『FACE TO FACE』です。
この編集盤は人気ビート・グループから急激に進化する直前のKINKSを捉えた貴重なドキュメント作品とも言えると思います。

-----------------------------------------------------------------------------

私が所有しているのはUKオリジナルのモノラル盤です。

本作はPYE系列の廉価レーベルであるMARBLE ARCHからリリースされました。

マトリックスは両面1で、タックス・コードは”KT"刻印です。

ジャケットはGARROD & LOFTHOUSE社製で、表のみがラミネート・コーティングされています。

裏は取り出し口を除く3辺が折り返されています。