CILLA BLACKについて皆さんはどのような印象をお持ちでしょうか?

概ね、“リヴァプールはキャバーン・クラブの受付嬢から、BEATLESの妹分としてデビュー、そして大スターへと上り詰めたシンデレラ・ガール”、といったところでしょうか?

それとも、“幸運なリヴァプールのイモねーちゃん”だとか、“BRIAN EPSTEINによって豪華な衣装に着飾らされた操り人形”、といったあまりよくない印象でしょうか?

どちらにしても、彼女には“ラッキー・ガール”といったイメージがあります。



本作は1966年に発表された彼女のセカンド・アルバムで、全英4位を記録しました。

プロデュースは勿論、GEORGE MARTINです。

このアルバムを聴くと彼女が単なるラッキー・ガールではないことがわかります。

本作には、兄貴分?のBEATLESのカバーは「YESTERDAY」のみで、他はアルバム・タイトルにあるように多種多様なタイプの楽曲が収録されています。

それらを様々な表情で歌いこなす彼女の実力は本物です。

そして、GEORGIE MARTINのジェントリーなプロデュースも、彼女の豊かな歌唱力をうまく引き立ててくれています。

幸運な“アイドル”としてスタートしても本当の実力が無いと長続きしないのは、今も昔も変わりありません。

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私が所有しているのは、英国オリジナルのモノラル盤です。
マトリックスは両面1で、タックス・コードは“KT”の刻印があります。


ジャケットはGARROD & LOFTHOUSE社製です。

このアルバムは盤面もジャケットも良好ですが、確か2000円位で購入した記憶があります。
あまり女性ヴォーカル物は人気がないようですね。

実は、私もこのアルバムを単に安かったから購入したにすぎません。

しかし、内容が思った以上に良かったので、音楽に余計な先入観や偏見を持ち続けるのはよくない事だと改めて思い直しました。

私は、DUSTYやLULUなど、所謂“黒っぽい”タイプの女性ヴォーカル物しか聴いていませんでしたが、彼女のような完成度の高い正統派ポップス(?)も聴いてみるとなかなかいい物ですね。