「ボサ・ノヴァの女王」(帯ラベルより)、ASTRUD GILBERTOのデビュー・アルバムです。



本作は1965年にリリースされ、全米41位を記録しました。

ASTRUD嬢は熱心なブラジル音楽ファンやジャズ好きな方から、あまり良い評価はされていないようですね。

その原因はいろいろあるのでしょうが、最大要因はやや不安定な歌唱力のためだと思われます。

確かにその歌唱力に少々疑問符が付くのは間違いありませんが、実力が高くても何も記憶に残らない歌手と、ヘタウマだけど確実に記憶に残る歌手だと、どちらがよいのでしょうか?

個人的には断然後者ですね。

私はこのアルバムをブラジル音楽やジャズとしてではなく、単純に良質なポップスとして聴いています。
やはり、稀代のメロディー・メーカーANTONIO CARLOS JOBIMの書く曲はどれも高水準で親しみやすいものばかりです。
楽曲のアレンジやバックの演奏も完璧ですね。

私は北国に住んでいますが、このアルバムは冬になると無性に聴きたくなります。
ちなみに、ELVISの『BLUE HAWAII』も冬になると聴きたくなるアルバムです。