先日入手したFOURMOSTの1stEPです。

1964年にリリースされた本作は全英15位を記録しました。

このEPの収録曲は、

彼らの2ndシングル「I'M IN LOVE」(全英17位)のA・B面と、

デビュー・シングル「HELLO LITTLE GIRL」(全英9位)のA・B面です。

BEATLESファンの方ならご存知でしょうが、「HELLO LITTLE GIRL」と「I'M IN LOVE」はLENNON-McCARTNEYの提供曲です。
元々、「HELLO LITTLE GIRL」はGERRY & PACEMAKERSの3rdシングル用として、「I'M IN LOVE」はBILLY J. KRAMER WITH DAKOTAS用のシングルとしてレコーディングまでされていましたが、両方ともお蔵入りになってしまったため、最終的に同じBRIAN EPSTEINのマネージメント下でデビューすることになったFOURMOSTに振り分けられることになりました。

ちなみにPACEMAKERS版の「HELLO LITTLE GIRL」はかなり良い出来です。
そのままシングルとしてリリースされたとしても大ヒットしたと思われますけど、PACEMAKERSはライバル・バンドの曲なんてやりたくなかったのでしょうね。
代わりにリリースされたのが「YOU'LL NEVER WALK ALONE」です。
今ではサッカー・ファンにすっかりお馴染みの曲ですね。

BILLY J. KRAMER版の「I'M IN LOVE」も決して悪くはない出来です。
この時期のBILLY Jにしては珍しく(未完成テイクということもあるのでしょうが)ちょっとシャウト気味に荒々しく歌っています。
でも、結局ボツになってしまったのは、そんな彼の荒っぽい歌い方がマネージメントや制作者側のイメージしていたものとは違っていたからなのでしょうね。
BRIAN EPSTEINやGEORGE MARTINは彼をクルーナー系シンガーとして売り出したかったのだと思います。
その方がBEATLESやPACEMAKERSとの住み分けが確実にできますからね。
BILLY J自身はR&Bシンガーを目指していたみたいですが・・・
あと、デビュー・シングルから3曲続けてLENNON-McCARTNEY提供曲だったのも問題があったのかもしれません。
それで、代わりに出たシングルが「LITTLE CHILDREN」。
彼の代表曲のひとつでもありますが、個人的にはちょっと・・・