私は長年『HELP!』のUKオリジナル・モノラル盤の音質が不満でした。

このモノラル盤は音の分離が悪すぎです。
中音域でごっちゃになった音にはそれなりの迫力もありますが、なにかスッキリしない音です。
その要因は高音部の抜けの悪さだと思います。
この盤ではシンバルやアコースティック・ギターの音がハッキリ響いてきません。
かといって、低音部が強いのかといえばそうでもありません。
ベースの音もなんだかピンボケしたような音です。
全体的にはモヤモヤして曇った感じがします。
BEATLESのUKオリジナル盤はどれも素晴らしい音質ですが、この『HELP!』だけは例外だと思います。
(どうでもいいことですが、先程までSEARCHERSの『SOUNDS LIKE THE SEARCHERS』のUKオリジナル盤を聴いていました。『HELP!』とほぼ同時期に録音されたアルバムですが、PYEスタジオで録音されたこちらの方がず~っと良い音だと思います!)

ただ、私が最初に聴いた『HELP!』のUKオリジナル盤は某ネット・オークションで落札した安物でした。
その盤は傷も目立ちましたし、音溝も少々荒れ気味でした。

そこで、その後、『HELP!』のUKオリジナル盤は2回買い直しました。
現在、私が所有している盤はニア・ミントといっても差し支えない状態です。

しかし、それでも音質面での印象はそれほど変わりません。
特にA面の音はどの盤を聴いてもイマイチな印象でした・・・

そんな不完全燃焼気味な思いを抱く中で発売されたのが、BEATLESのMONO BOXです。

この最新リマスターが施されたCDの中で、私が最も期待したのは当然『HELP!』でした!

というわけで、早速(今さらかな?)リマスターCDを聴いてみました。