ここ最近、このアルバムをよく聴いております。

MARIANNE FAITHFULLの2ndアルバムです。
ジャケットの雰囲気も素晴らしいですが、内容的にも非常に良く出来た作品だと思います!

1965年にリリースされ、全英15位まで上昇した本作には、「AS TEARS GO BY」(全英9位)、「COME AND STAY WITH ME」(全英4位)が収録されています。

この当時の彼女はバリバリのアイドル路線を突き進んでいました。
アイドルといっても、彼女は既婚者で子供までいたんですけどね(笑)
ただ、そんなこと以外にも、このアルバムと同時に発売された1stアルバム『COME MY WAY』はトラディショナル・ナンバーを中心に構成されたフォーク・アルバムですし、彼女は他のアイドルとは一線を画している存在でした。

本作にしてもそうです。

本作は1stアルバムとは違って、ポップ路線のアルバムです。
しかし、ポップでありながらも、ガール・ポップにありがちな装飾過多にはなっておりません。
選曲はヒット曲が中心ですが、所々にフォーキーな部分を隠し味に入れているせいか、全く浮ついた感じがしません。
適度な華やかさがありつつも、どこかに陰もある、この辺の選曲やアレンジ面は絶妙です。
全体的にはどこか儚くて、触ると消えてしまいそうな(当時の)彼女のイメージにピッタリの雰囲気に仕上がっています。

このような彼女のイメージはプロダクション側が意図的に作り出そうとしたものかもしれません。
でも、これは作られたイメージというよりも、やっぱり彼女の”個性”なのだと思います。
彼女は実力派シンガーというわけではありませんが、本作にあるような空間は当時の彼女にしか作り出せないと思います。

本作で最も有名なのはこの曲でしょう!

オーバー・プロデュース気味な本家版よりもこっちの方が好きです。

でも、それよりもこの曲の方が好きです。

オリジナルは才女JACKIE DE SHANNONです。
彼女の曲は”ブリティッシュ・ビート”と相性がいいですね!

これは彼女の今の姿です。

声も体形もすっかり変わってしまいました・・・
しかし、ドラッグ、流産、恋人との別れ、アルコール中毒・・・壮絶な出来事の数々を乗り越え、今でも好きな歌を歌い続けている彼女の姿は”美しい”と思います。

デビュー時の”アイドル”としての彼女も、様々出来事を乗り越えた今の彼女も、どちらも本当の彼女の姿なのだと思います!