一昨日の記事でも触れましたけど、最近よく聴く一枚です。

1972年にリリースされ全米146位を記録した本作には、「BLESS YOU」(全米53位)が収録されています。

本作はMARTHA&VANDELLASのラスト・アルバムです。
私は以前から、この時期のVANDELLASがモータウンからまともなプロモーションをされていないと思い込んでいましたが、それは大きな間違いでした。
彼女らにとって最後のヒット曲となった「BLESS YOU」や、これまたカッコいいアップ・テンポのナンバー「YOUR LOVE MAKES IT ALL WORTHWHILE」を提供したのは、JACKSON 5を手がけた作曲チームTHE CORPORATIONです。
ということは、モータウンの総帥BERRY GORDYもこれに関わっていたはずです。
BERRY GORDYとMARTHA REEVESとは待遇面などでかなり揉めたと伝えられますが、何だかんだ言ってもBERRY GORDYは彼女の才能を買っていたのだと思います。
実際、60年代のモータウンの良い部分と70年代の新しい雰囲気とが心地よくミックスされている本作は、非常に素晴らしい出来です。
どうでもいい扱いを受けていた人達のアルバムなら、絶対にこのような出来にはならなかったでしょう。
個人的には、人気の高い『HEAT WAVE』や『DANCE PARTY』よりも好きなアルバムです。

本作のベスト・トラックはJACKSON 5のカヴァー「I WANT YOU BACK」(これもTHE CORPORATIONの曲)です。
本家のような愛らしさはまるでありませんが、10倍以上カッコ良く仕上がっていると思います。
この曲を聴くだけでも本作を買う価値があると思いますよ!