このようなアルバムが紙ジャケCD化されるなんて、まだまだ日本のレコード会社も捨てたものではありませんね!

とは言っても、発売されたのは2年も前の話ですけど・・・(苦笑)

CRISPIAN ST PETERSの『FOLLOW ME』です。

1966年にリリースされた本作には、「YOU WERE ON MY MIND」(全英2位)、「THE PIED PIPER」(全英5位)が収録されています。

CRISPIAN ST PETERSはイギリスのケント州出身のシンガー・ソング・ライターです。
この時期のシンガー・ソング・ライターといえば、BOB DYLANやDONOVANに代表されるようなフォーク/フォーク・ロック的な流れの人達を連想しますが、彼の場合は少し異なります。
彼はこの時期のイギリスでは珍しい(?)ポップなサウンドが売りのシンガー・ソング・ライターでした。
デビュー・アルバムである本作でも、2曲のヒット・シングル以外は全て彼の自作曲です。

1966年のNMEコンサートの映像です。

2曲目が「THE PIED PIPER」です。
歌唱力はやや微妙(?)かもしれませんが、曲は良いしルックスも悪くありません。
彼にはそれなりのスター性があったのだと思います。

2曲の大ヒット曲を出して順風満帆かと思われた彼ですが(「THE PIED PIPER」は全米でも4位の特大ヒット!)、翌67年以降のシングルが全英チャート入りすることはありませんでした。
変革の時代に”ポップな”シンガー・ソング・ライターはお呼びじゃなかったのかもしれません。

しかし、今はさらに時代が変わりました。
今なら過去の時代を客観的に見ることができます。
彼のようなシンガー・ソング・ライターも今の視点で再評価されるべきだと思います。

ただ、いつも疑問に思うのですが、ブリティッシュ・ビート勢の中でも何故かソロ・シンガーはあまり評価されない傾向にあります。
彼のように黒っぽくないシンガーだと尚更です。
ブリティッシュ・ビートは”ビート・グループ”だけのものではないと思うのですが・・・