前回の記事の続きです。

私はAMラジオであろうが、カセットテープであろうが、素晴らしい音楽は素晴らしく伝わるものだと思っています。
何が何でもアナログのオリジナル盤でなければダメだとは思っておりません。

しかし、再生方法や環境の違いによって、同じ音楽でも良い意味で印象が変わることがあります。


以前、私の実家には『懐かしの洋楽ボップス ゴールデン・ヒッツ』みたいなタイトルの10数本組みカセットテープセットがありました。
それは今も通信販売などでよく見かけるようなCDセットと同じような内容で、50~60年代の洋楽ヒット曲が数多く収録されておりました。
先日実家に立ち寄った時にはそのカセットテープセットがまだあるかと探してみたのですが、いつの間にかカセットテープではなくCDのセットに変わってました(笑)

小学生の頃の私は所謂「オールディーズ」とされる50~60年代の洋楽ヒット曲の多くを、そのカセットテープセットを通して知りました。
そこに収録されていたものの多くはアメリカのヒット曲でしたが、ブリティッシュ・インヴェイジョン物も一部収録されており、ANIMALSの「朝日のあたる家」、PETER & GORDONの「愛なき世界」、HERMAN'S HERMITSの「ヘンリー8世君」などのヒット曲はそこではじめて知りました。
私が今でも「朝日のあたる家」を聴いて古くさいイメージを抱くのは、その第一印象が大きかったのでしょうね。
ちなみにBEATLESやROLLING STONESはそこに収録されておりませんでした。
社長さん率いるDC5も当然のように(笑)収録されておりません。

私は50年代R&Rの代表曲もそのカセットテープセットで知りました。
黒人ロッカーならCHUCK BERRYやLITTLE RICHARD、白人ロッカーならELVIS、BUDDY HOLLY、EDDIE COCHRAN、GENE VINCENT、JERRY LEE LEWIS、CARL PERKINSなどです。

このうちCHUCK BERRYやLITTLE RICHARD、BUDDY HOLLYはBEATLESのルーツとして、その後アルバム単位で聴くようになりました。
ELVISは音楽好きなら聴くのが当然ですから、こちらもアルバム単位で聴いています。
まだELVISのアルバムは完全制覇していませんけどね(笑)

ただ、その他のアーティストはその後あまり聴くことがありませんでした。
ある程度ではありますけど、彼らの代表曲を聴いたという満足感が多少なりともあったのでしょうね。

しかし、ここ最近50年代ロッカーのCDをアルバム単位できちんと聴くようになると、その印象が大きく変わりました。

このCDも印象が大きく変わった一枚です。

BILL HALEY & HIS COMITS の『ROCK AROUND THE CLOCK』(1956年、全米12位)です。

本作には「(WE’RE GONNA) ROCK AROUND THE CLOCK」(全米1位)、「TWO HOUND DOGS」(全米15位)、「ROCK-A-BEATIN’ BOOGIE」(全米23位)、「RAZZLE-DAZZLE」(全米15位)、「MAMBO ROCK」(全米18位)、「DIM, DIM THE LIGHTS (I WANT SOME ATMOSPHERE)」(全米11位)、「BIRTH OF THE BOOGIE」(全米17位)が収録されています。