私の好きなブリティッシュ・ビートのUS盤

最近、60年代ブリティッシュ・ビート物はUK盤よりも、US盤を聴く機会の方が個人的には増えてきています。

理由は簡単です。US盤の方がUK盤に比べて安いからです。
US盤だと程度が良い物でも、UKオリジナル盤の半額以下、またはさらに安い価格で購入することが出来ます。
勿論、BEATLESやSTONESのUS盤の一部には非常に高価な盤が存在しますが、一般的な盤は不人気（？）のせいか手頃な価格で購入することが可能です。
また、UK盤には含まれていないシングル曲やEPのみの曲が収録されていたり、US盤独自のジャケットが存在するも大きな魅力だと思います。

US盤のマイナス点のひとつとしては音質面の悪さが挙げられますが、US盤の一部には非常に骨太で、迫力だけならUKオリジナル盤をも凌ぐ盤も存在しています。

近年では、STONESが完全にUS盤中心のフォーマットになったり、実現不可能と思われていた（？）BEATLESのCAPITOL盤のCD BOXが発売されるなど、US盤についての再評価も行われつつあるように感じます。
私だけかもしれませんが・・・

というわけで、私が個人的に気に入っているビート・グループ（またはソロ・アーティスト）のUSオリジナル盤を10枚分ピックアップしてみたいと思います。
ただ、ここでは私の大好きなDC5とSTONESは敢えて除外します。
また、BEATLESのUS盤もCD BOXでしか所有していないので除外します。

まずは、以前このブログで取り上げたアルバムからです。


SWINGING BLUE JEANSの『HIPPY HIPPY SHAKE』です。
この盤には彼らの代表作であるタイトル曲の他に、もうひとつのヒット曲「GOOD GOLLY　MISS MOLLY」も収録されています。
全体的な選曲も非常に良く、彼らの勢いの良さを感じさせる内容になっています。
個人的にはUK盤『BLUE JEANS A' SWINGING』よりも、こちらの方が断然優れた内容だと思っています。
ただ、イマイチなジャケット・デザインはどっちもどっちですね。


THE WHOの『THE WHO SINGS MY GENERATION』です。
この盤は内容的にUK盤との違いはあまりありません。
これは完全にジャケット目当てで購入しました。
勿論、UK盤のジャケットもカッコいいのですが、個人的にはこちらの方が気に入っております。
ちなみに、私が所有しているのは悪名高き擬似ステレオ盤です。
この盤は極端に表現するとラジカセみたいな音がします。
でも、ここまでヒドイと開き直って楽しんで聴けますね。


HERMAN'S HERMITSの『BLAZE』です。
これは中古市場で下手をすると3桁で売られていますが、かなりの傑作アルバムだと思います。
まだ、この盤を聴いておられない方は、もし安く売られているのを見かけたら試しに購入されることをお勧めします。
個々の好き嫌いはあると思うので、もしお気に召さなかったとしても何の補償も致しませんが（笑）、非常に完成度の高いアルバムなので、それなりには楽しめると思います。
また、この盤を購入されるのなら断然モノラル盤をお勧めします。
米MGMのモノラル盤は迫力があって良い音です。


YARDBIRDSの『FOR YOUR LOVE』です。
これはERIC CLAPTON在籍時とJEFF BECK在籍時の曲が混ざっている強引な編集盤ですが、内容はピカイチです。
YARDBIRDSのスタジオ録音盤では、これが一番でしょう。
ジャケット・デザインも気に入っています。


SMALL FACESの『THERE ARE BUT FOUR　SMALL FACES』です。
これは「TIN SOLDIER」と「ITCHYCOO PARK」が収録されているお得盤です。
その他の選曲や曲順も大変優れています。
彼らをアルバム単位で聴くなら、このアルバムが最も聴きやすいかもしれません。


ZOMBIESの『THE ZOMBIES』です。
これは私の大好きな「TELL HER NO」が収録されているだけでも大満足な一枚です。
全体的な内容もUK盤『BEGIN HERE』よりも上だと思います。


BILLY J. KRAMERの『TRAINS AND BOATS AND PLANES』です。
このアルバムは彼の実質的なラスト・アルバムですが、内容的には一番気に入っています。
本作は彼のアルバムの中で最も”ロック”色が濃いと思います。
そして、トリオ編成のDAKOTASの演奏も最高です。
ただ、やや不安定な（？）ジャケット・デザインが何だか気になります・・・

次からは、まだこのブログで取り上げていないアルバムです。


ANIMALSの『ANIMALISM』です。
これは文句なしにANIMALSの最高傑作ですね！
この盤もモノラル盤がお勧めです。


DONOVANの『SUNSHINE SUPERMAN』です。
彼もHERMAN'S HERMITS同様、アメリカ市場優先のアルバム制作をしていたので、US盤の方が内容的に優れています。
このアルバムのプロデューサーであるMICKIE MOSTのベスト・ワークは、DONOVANとHERMAN'S HERMITSでしょう。彼らとの相性は本当に良かったんだと思います。
ちなみにこれも擬似ステレオ盤です。


SPENCER DAVIS GROUPの『I'M A MAN』です。
この盤は別ミックスの宝庫です。
そして「I'M A MAN」はやっぱり最高です！
しかし、ジャケット・デザインはイマイチです・・・

こうして見ると、わりとメジャーな作品ばかりになってしまいましたね・・・

最後の3点については、改めてこのブログで詳しく取り上げる予定です。

タグ：USオリジナル盤 BRITISH BEAT

コメント 6

いやぁ、いろいろとお持ちで。うふふ♪
なかなか米盤もいいですよね。
結構英国オリジナル至上主義的な昨今？なんで、こういう記事はいいっすね。いや、nice!ですね♪

ハーマンズのこれ、自分も以前激安で見かけましたけど、やっぱいいんですか？あまりの安さにビビってスルーした駄目な僕でした。だから、この中ではハーマンズだけ未所有なのです。うふ♪

あ、ダボとポール・ジョーンズは自分も同感ですよ♪
by へどろん (2009-05-17 00:03) 

「60年代ブリティッシュ・ビート物はUK盤よりも、US盤を聴く」

これで何かひとつ研究できそうですよね。
当時のＵＫグループのＵＳ市場というのは、特殊な現象だったと言えるでしょうし。

ポップ畑の私は、上記のものは、アルバムとしては未聴が多いです（汗）。
ですので、ハーマンズの「Ｂｌａｚｅ」は逆に大賛成！
これは僕も名作だと思います！
by ベンジャミン (2009-05-17 02:12) 

へどろんさん　おはようございます

最近（昔からかな？）UKオリジナル至上主義者の方は結構多いですよね。
それって音楽専門誌の影響でしょうかね？
でも、ブリティッシュ・ビートを聴くのならUS盤を無視するのは片手落ちだと思います。
よくUS盤の選曲・編集などにケチをつける方がおられますが、それはちょっと視野が狭いんじゃないかな～と思いますね。

＞この中ではハーマンズだけ未所有なのです。

『BLAZE』はなかなかの傑作ですよ♪
これが一番安くて入手しやすいと思うのですが（笑）
もし、どこかのお店でこのアルバムが3桁の金額で売られているのを見かけたら、試しに買ってみて下さい。
あまりのコスト・パフォーマンスの高さに驚かれると思いますよ（笑）

by poposuke (2009-05-17 07:02) 

ベンジャミンさん　おはようございます

当時のビート・グループの究極の目標は全米制覇だったはずです。
それはBEATLESもSTONESも例外ではないと思いますし、この記事で取り上げた面々も基本的に目標は同じだと思います。
そんな彼らの命運を背負った（？）US盤は決して無視出来ない存在だと思います。

＞ハーマンズの「Ｂｌａｚｅ」は逆に大賛成！
＞これは僕も名作だと思います！

さすがはベンジャミンさんですね♪
そう思っていただけるのは嬉しいですね！
でも、悲しいことにこのアルバムの良さを理解して頂ける方は意外と少ないのです。
子供向けのアイドル・グループといった先入観なんて、本当はどうでもいいはずなんですけどね・・・
ちなみに、ハーマンズのこの前後の作品も素晴らしい出来だと思います！

by poposuke (2009-05-17 07:20) 

どうもです♪

>最近（昔からかな？）UKオリジナル至上主義者の方は結構多いです
>よね。それって音楽専門誌の影響でしょうかね？でも、ブリティッシュ・
>ビートを聴くのならUS盤を無視するのは片手落ちだと思います。

ナイス・コメント！ごもっともです＾＾；
by chan_yukky (2009-05-18 13:25) 

chan_yukkyさん　こんばんは

nice!まで付けて頂きありがとうございます！

US盤にも良い物は沢山ありますからね♪
UK盤との編集や選曲の違いは勿論のこと、独自のデザインのジャケットなども魅力的ですよね！

US盤はそれらの違いを楽しむのが面白いのだと思います！
by poposuke (2009-05-18 23:52)