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60年代英国盤 DECCAレーベル編 [60年代UK盤ジャケット、レーベル、インナー]

先日のPYE、PHILIPSに引き続き、今回はDECCAのレコード・ラベルを取り上げます。

最近ではレコードをネット・オークションなどで購入される方が増えていると思います。
ネットで購入する場合は、ある程度写真だけで商品を判断しなければいけません。
しかし、ネット上で出品されている商品の中にはオリジナル盤と称して再発盤などが売られていることもあります。
それをオリジナル盤だと思って購入して、実は再発盤だったと後で気付いたとしても、それこそ後の祭りです。

もちろん、その逆もありえます。
出品者がオリジナル盤だと知らずに安値で出品されている商品も確実にあると思います。
事実、私はそのような商品をいくつか安物買いすることができました。
そんな思わぬ掘り出し物に出合うことができるのもネット・ショッピングの醍醐味だと思います。

ネット・オークションで得をするか損をするのかは運次第という面もありますが(笑)、ある程度の商品知識を持ち合わせることも必要かと思います。
特に英語での質問が困難(それは私だけかも?)であるeBayなどでは尚更そのように思います。
ヤフオクなどでも質問欄はありますが、質問することによって(勿論その答えにもよりますが)その商品に余計な注目を集めてしまうこともあるはずです。
写真だけでしっかり判断することが出来れば、余計な質問をせずに他の参加者を出し抜く(?)ことも可能かと思います(笑)

ただ、レコードに関する情報というのはありそうで意外と少ないのが現状です。
例外的にBEATLESやROLLING STONESには熱心なコレクターやマニアが存在しているので、それらを紹介する詳しいサイトや書籍なども存在しています。
しかし、それら以外の、特にBEATLESやSTONESが所属していなかったPYEやPHILIPSレーベルについての情報はかなり少ないと思います。

以前は私自身もそれらについての情報が少なく苦労をしました。
当然ですが、失敗なども数多くありました。
それでも今ではそれなりの知識は身に付いたかと思います。
まだまだ不完全な知識ではありますけどね(苦笑)
そんなこんなでレーベルやジャケットについて記事にしてみましたが、これらの記事がこれからレコードを収集しようと考えている方にとって少しでもお役に立つことが出来れば幸いですね!
あんまり役には立たないかな!?(笑)

さて、能書きが長くなりましたが(汗)、ここから本題に入ります。

DECCAについてはROLLING STONESのレコード・ラベルを見るのが一番分かりやすいと思います。

まずは、1964年リリースの1stアルバムからです。
所謂、”OPEN DECCA”ラベルです。
dc050502.JPG
DECCAのモノラル盤は赤い色のラベルです。
レーベル面に深い溝があるのが特徴です。
タックス・コードは写真のようにラベル面に記載されている場合もありますが、通常はラン・オフ部に刻印されています。
DECCAの場合、68年中頃までのタックス・コードは”KT”です。

続いて、65年リリースの3rdアルバム、『OUT OF OUR HEADS』です。
dc050505.JPG
ラベルのレイアウトが少し変わっています。
この後も若干のマイナー・チェンジはありますが、69年までは基本的にこのデザインになります。

次は68年リリースの『BEGGARS BANQUET』です。
dc050511.JPG
ここからは深溝がなくなり、フラットなラベルになります。
この時期のタックス・コードは”JT"になっています。
このようなラベルの『BEGGARS BANQUET』よりも前のアルバムは、全て68年後半以降にプレスされた盤であると言えます。

次は1stアルバムの70年代プレス再発盤です。
dc050515.JPG
69年後半以降からDECCAのロゴが四角で囲まれた、所謂BOXED DECCAラベルに変更になります。
ラベル自体の大きさも、OPEN DECCAよりも一回り小さくなります。
DECCAの70年代のラベルは基本的にこのデザインになります。

基本的にDECCAのモノラル盤のラベルは赤色ですが、例外的にこんな色のラベルもあります。
dc050512.JPG
レコード番号がTXからはじまる盤のラベルは水色になっています。
STONESでは66年の『BIG HITS』や、写真の『THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST』がこの色のラベルです。
他にもBACHELORSのベスト盤などがこのラベルだったと思います。

次はステレオ盤です。

『AFTERMATH』のOPEN DECCAステレオ盤です。
dc050518.JPG
DECCAのステレオ盤は青色のラベルになります。
この盤のリリースは66年なので、ラベル面には深溝があり、タックス・コードはKTになっています。
ちなみに、STONESのリアル・ステレオはこのタイトルからです。

69年リリースの『THROUGH THE PAST,DARKLY』です。
dc050521.JPG
OPEN DECCAラベルですが、モノラル盤と同じように68年後半からは深溝がないラベルになっています。
この時期のタックス・コードは”JT"です。
STONESの場合、OPEN DECCAラベルは『LET IT BLEED』の初期プレス盤までとなっています。

次は70年代初期プレスの『OUT OF OUR HEADS』です。
dc050522.JPG
所謂、BOXED DECCAラベルの再発盤です。
ラベルの大きさはOPEN DECCAよりも一回り小さくなっています。
また、この盤には”JT"刻印のタックス・コードがあります。
DECCAでは70年代初期までタックス・コードが刻印されていました。
BOXED DECCAでもJT刻印がある盤は70年代初期までにプレスされた盤だと言えます。
逆にタックス・コードの無いBOXED DECCA盤は73年(72年だったかな?)以降にプレスされた盤とも言えます。

モノラル盤と同じように、レコード番号がTXからはじまる盤はラベルの色が通常と異なっております。
dc050529.JPG
これは66年リリースの『BIG HITS』ですが、緑色のラベルになっています。
勿論、この色のBOXED DECCAラベルも存在します。
ただ、70年代中頃からは通常の色のラベルに変わってしまうようです。
それでもステレオ(緑色)のBOXED DECCAラベルはよく見かけますが、モノラル(水色)のBOXED DECCAラベルは意外と数が少ないかもしれません。

蛇足ですが、DECCAの輸出仕様ラベルです。
ロゴがDECCAではなく、LONDONロゴになっています。
dc050526.JPG

dc050534.JPG
上が『BEGGARS BANQUET』のステレオ盤、下が『THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST』のステレオ盤です。
両方とも日本へ輸出された盤で、通称メ直盤(メーカー直輸入盤)と呼ばれています。
このラベルの盤は(当然ですが)元々UKプレス盤なので音質が非常に良好です。


さらにオマケにDECCA系のレーベルのレコード・ラベルです。
ここからROLLING STONESは関係ありません(笑)

DECCA傘下レーベルのDERAMです。
dc050536.JPG
ブリティッシュ・ロック・ファンにはお馴染みのレーベルです。

こちらも69年後半以降はラベルの大きさが一回り小さくなります。
dc050602.JPG
少し後にはロゴの部分の色がオレンジから赤に変更になります。

最後にDECCA系の廉価レーベル、ACE OF CLUBSです。
dc050538.JPG
ここからはBRIAN POOLE & TREMELOESやDAVE BERRY、オランダのAFTER TEAなどのアルバムがリリースされています。


次回はEMI系、BLUE COLUMBIAを中心に取り上げたいと思います!

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コメント 6

chan_yukky

こんばんは♪

先程はご訪問有難うございました。今回の企画良いですね!
凄く分かりやすく、また参考になります。次回のEMI系も、
またまた期待してますよ^^

P.S. 寝不足には十分、気をつけましょうね!
  「お前もだろ!」って言われそうだけど^^;


by chan_yukky (2009-05-06 23:46) 

いたち野郎

うひゃ~デッカ系色々お持ちですね!僕はあまりデッカの盤を持っていない上、レーベルの変遷がややこしい会社でもあるので、参考になりました(^^)

日本にもレーベル研究をされてるサイトはあるのですが、数あるレーベルの中のほんの一部になってしまいますから…
1年前くらいから、コツコツ手持ちのレーベルをデータ化しようとしてるんですが、あまりの面倒さにペースが遅くなり、一向に終わる気配がありません(笑)
by いたち野郎 (2009-05-07 00:49) 

poposuke

chan_yukkyさん おはようございます

EMI系、特にPARLOPHONEのラベルについては、BEATLES系のサイトの方が私よりも100倍くらい詳しいと思います(苦笑)
あまり期待せずにお待ちくださいね♪(笑)

一応、レコード・ラベルが終わったら、次はジャケットやインナー・スリーブについて取り上げる予定です。

>P.S. 寝不足には十分、気をつけましょうね!

ハ~イ!気をつけます♪
と言いつつも、今朝も3時半には起きていました(汗)
結果は3勝1敗でしたが、最後のシングル盤の1敗は痛かったです(涙)
今日は早く寝ます!


by poposuke (2009-05-07 07:06) 

poposuke

いたち野郎さん おはようございます

私が所有しているUKオリジナル盤の中では、やはりEMI系とDECCAが多いですね。
PYEもそこそこありますが、PHILIPS~FONTANAは案外少ないかもしれません。

DECCAのラベルは字体や細かいレイアウトの違いなどを挙げるとキリがないのですが、それらを無視すると(笑)比較的わかりやすい方だと思います。
この記事もよくよく見ると結構手抜きですけどね(苦笑)

>1年前くらいから、コツコツ手持ちのレーベルをデータ化しようとしてるんですが・・・

いたち野郎さんのお持ちの盤は得体の知れない各国盤(笑)が多そうなので大変かと思います。
非常に時間が掛かる作業かとは思いますが、データ化が終わりましたら是非ともブログで公開して下さいね!
期待しておりますよ♪

by poposuke (2009-05-07 07:16) 

ドルフィー

レーベル上部のMADE IN ENGLANDの後にTHE DECCA RECORD CO.LTDがあるものと無いものとがありますが、どちらがオリジナルなのでしょうか。
by ドルフィー (2009-06-16 05:28) 

poposuke

ドルフィーさん おはようございます

多分、どちらもオリジナルだと思います。
ただ、MADE IN ENGLAND表記のみの方が圧倒的に数が少ないと思われます。
私の所有している”MADE IN ENGLAND”表記のみの盤はSTONESの『No.2』のみでした。
ちなみに、この盤はマト1/2です。
以前私が所有していた同じマト1/2の盤には”MADE IN ENGLAND”の後に”THE DECCA RECORD CO.LTD”表記があったので、恐らくこの2種類のラベルは併用されていたと思います。
私にも詳しいことはよく分かりませんが、印刷工場の違い(?)でもあるのでしょうか?
それにこれのラベルは60年代後半の物ではあまり見かけないような気がしますね。

by poposuke (2009-06-16 07:10) 

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